08
次の日、朝練の終わりに北先輩に声をかけた。
「先輩、昨日のお話なんですけど…」
「結論でたか?」
「や、結論は最初から決まってまして」
これから言うことに心臓がバクバクする。
「助けていただいた時から先輩のこと気になってました。昨日、先輩に告白されて嬉しかったです。私でよければお願いします」
誠心誠意、伝わるようにしっかり目を見て言った。
言い終わった後、北先輩はふわっと笑い「気持ちが通じ合うって嬉しいもんやな」と言ってくれた。
お互い連絡先を交換して、ではまたとお辞儀をし教室へと向かう途中で双子に捕まった。
「名前、俺らは昨日考えたんや」
「北さんならお前のこと幸せにしてくれるやろって思ってな」
「悔しいけどしゃーないわ」
「なんやねん自分らいつから私のおとんになったんや」
「「おとんになんかなったつもりないわ!」」
軽口を叩いたが、彼らが今まで私のことをどれだけ大事にしてくれてたかは私が一番よくわかっている。
「冗談や。いつも守ってくれてありがとうな」
そういえば二人して涙ぐんで私のことを抱きしめてくれた。
-おまけ-
「北さんに泣かされたらいつでも助けたるからな!」
「ほんまに助けられるん?」
「…頑張ってはみる」
「アカンやつやん」
「俺らが北さんに叱られるオチしか見えん」
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