04

実家のオカンから同窓会のお知らせがきたと連絡があった。

高校、つまり名前が来るかもしれない同窓会。

サムには未だに引きずってんのかと呆れられるけれど、今まで付き合うた女の子でこの子とならと思えるのは名前だけやった。

もう十年も会うてへんけど、いつまでも忘れられないでいる。

もしかしたらもう結婚してるかもしれへんけど、そしたらこの気持ちもそれでサヨナラや。
あの時、自分の気持ちに区切りをつけられへんかったから、今度こそちゃんと向き合いたい。

しかし問題があって、同窓会に名前が来ないことには話にならない。

大した案も浮かばず悶々と過ごしていたら、木っくんが珍しく正論を言ってきた。

「ツムツム有名人なんだからツムツムが来るって言えば来る子多いんじゃない？？」

なるほど、芋づる式で釣れればいいのか。

SNSに『今度の同窓会楽しみやな』という言葉とともに新調したスーツを載せてみた。

面白いくらいに同窓生たちが釣れて、中には名前が当時仲良かった子もいて、これはいけるなとニヤリと笑った。