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昔からお菓子作りが好きで、高校生になってから放課後は家で簡単なお菓子を作るようになった。

「将来は製菓の道へ進みたいん?」と親に聞かれたけれど「趣味と仕事は違うやろ」とこたえれば「現実的ねえ」と笑われた。

最初の頃は友だちに配っていたのだけれど、ラッピングとかが面倒になってやめしまった。
大きい袋に適当にいれたのをいっぱい食べてくれれる人がいればもっと作れるのになあと思ったこともある。

でも私は文化部で、男子の友だちなんかほぼいないに等しい。
そんな夢のまた夢みたいな話、ありえないのだ。



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