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葬儀会社に勤めている以上、知り合いの家族のご葬儀にあたることがしばしばある。
今日がそれで、喪主の彼女は確か及川と岩泉の幼馴染だったはずだ。
向こうは俺のことを覚えていないようで特に葬儀のこと以外話すこともなく終えたが、高校時代の彼女はこんなにも光のない瞳をしていただろうか。
二人の幼馴染なだけあってもっと明るく、朗らかなイメージだったが。
とはいえご尊父様の葬儀で、亡くなったばかりであれば暗くもなるかとその時は納得した。
気づけばよかったのだ。
ご母堂様もいらっしゃらなくて、幼馴染の及川も岩泉も呼ばずにたった一人で淡々と故人を送る彼女がどれだけ追い詰められていたのか。
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