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店を閉めてベロベロに酔った名前ちゃんを支えてツムの部屋に行くと、驚いたツムが俺につっかかってきた。

「なんでサムと帰ってくんねん!」

「たまたま俺の店で飲んでて潰れたから連れてきたんや」

「サムの店で飲んでてなんでこんな酔わせとんのや!もっとちゃんと見ててやらんとアカンやろ!」

コイツはほんまにこういうとこが最低やと思う。

名前ちゃんのことを心配してるのは本当だし、俺につっかかるのも心配してるからこそなのだけれど、それが名前ちゃんの心を離してくれないのをわかっていない。

いっそ止めないで先程の男に預ければよかったのだろうか。
いや、でもあのまま連れて帰ったら間違いなく美味しくいただかれただろう。
流石にこの状態の名前ちゃんを誰かに預けるのはまずい。

「連れて帰っただけでも褒めてほしいけどな」

「…まあ、それはそうやけど」

怒りの矛先が違うことに気づいたツムはまだ何か言いたそうにはしているけれど、俺もまだ締めの作業をやっていないのでそんなのを聞いてる暇はない。

「兎に角、俺は店に戻るからよろしく頼むで」

「ん」

酔った名前ちゃんをそのままツムにホイと渡し、俺は店へと戻った。

ツムもいい加減気づけばいい。
名前ちゃんがツムのことを好いていることを。
そして自分がどれほど名前ちゃんにひどいことをしているかを。



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