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学校が終わるとすぐ、市立図書館へと向かうのが日課だった。

母が小説家なのもあり、家には溢れんばかりの本が所狭しと置いてある。

中学を卒業する頃には家にある本はあらかた読み終えてしまい、そこから私の図書館通いが始まった。

毎日放課後から閉館の八時まで物語の世界に没頭するのが好きで、気づけば司書の人にも顔を覚えられていて、本の貸し出しの時に少しお話をするようになった。

「名字さんは日曜になると沢山本を借りていくのね」

「だって月曜って図書館お休みじゃないですか」

「あら、学校の図書館は使えないの?青城なら大きいのがあるでしょう?」

静かな図書館に響かないくらいの声で、司書のお姉さんは不思議そうに私へと尋ねた。

「学校の図書館」

親鳥の声を真似るように同じ言葉を繰り返す私に、お姉さんはぱちくりと瞬きをして「知らなかったの?」と驚いた。

そういえば、学校案内の時に図書館棟があると言っていた気がする。

普段の学校生活では使用しないのですっかり頭の奥底へと仕舞われていたが、あるのならば使わない手はないだろう。

「…これ、貸し出しキャンセルしてもらってもいいですか?」

「ええ、大丈夫よ。青城の図書館は図書の種類も豊富だから楽しいと思うわ」

「私も在学中はよく通ったの」とニコリと笑ったお姉さんにお礼をいい、明日初めて行く図書館が一体どれほどのものかと想像を膨らませた。



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