「なぁ、幸村部長って夜どんな感じなの」
『えっ!?』
「ほら、幸村部長ってなんか他の人とは違うじゃん。だからすごいのかなってよ」
顔が熱い。
精市さんとのエッチの話だよね。
興味津々に赤也はなんてことを聞いて来るんだ。
「気絶とかしたことあんの?」
『うん。生涯気絶することなんてないと思ってた。それにさぁ、先輩底なしなんだよね』
「それ、お前に体力がないだけじゃね?」
『いやいや、……愚痴になるけどいい?』
「どうぞ」
『無理って言って止めてくれた試しがないんだよね。
心の底から嬉しそうな顔しちゃってさ、次はあーしてやろう、こーしてやろうってずっと考えてるんだよね。
そんな顔みたら満足するまで付き合ってやろうって思うんだけど、やっぱ体力不足かな』
「愛されてるな、お前も幸村部長も。お前の体力がそれなりに追いついたら今よりキツくなるのは確かだぜ?」
『うっ……。だけど、目に見えて足りないって顔されるのは、彼女として悔しい』
「姓が壊れたら元も子もないし」
『本当に次の日立てないを経験した以上、ぶっ壊れるのは時間の問題よ』
「うわー……」
赤也だって引いてる。
精市さんにとってわたしは役不足なんだよな。
好きで好きでたまらない。愛さずにいられるかってオーラに圧倒される。寧ろ、潰されてる。
エッチしない日はいつ?って聞かれたら、生理か、精市さんが本気で疲れているか、気分が悪い時だけだ。
週何回?って聞かれたら8回って答えそう。
生理の時はシたくてもできないから、すこぶる調子が悪いらしく、テニスに八つ当たりするらしい。
一度、丸井先輩に「生理なんて二度と来るんじゃねぇ」と言われたことがある。
こんな調子で、妊娠したときにどうなるのだろうか。
「マンネリになんないの?」
『他人事だからって……。そんなこと考えてる間もないし』
「玩具とかコスプレとか使われだしたらマンネリだろうな」
『……普通はそういうものなの?』
「まさか……。いや、童貞は口挟まないわ」
赤也の顔がサッと青くなった。
待って待って、精市さんが最初だから他の人の色事は知らないけど、もしかして、自然とアブノーマルなことをされている?
『本当、一度でもいいから精市さんが満足するまで付き合ってあげたいな……』
「本当かい?」
『えっ!?』
後ろから抱きしめられ、振り返らずとも声や香りで誰かわかる。
恐怖で心臓がバクバク。警告音が頭に鳴り響く。
「フフ、楽しみだな」
『あ、あわわ……』
「帰ろうか」
『赤也、助け……』
赤也も顔を青くして合掌していた。
『明日、休むかも……』
「おう……がんばれ」
「丸一日付き合ってくれるんだ。嬉しいな」
上機嫌な精市さんに連れ去られて、1日どころか2日も学校を休んでしまった。