つり目の生活
mo

▽2021/10/11(Mon)
哀愁と風
こっちに書くのは久々だな。あっという間に10月です、

気付けば秋の香りになっていて、夏はすっかりどこかに行ってしまった。
蝉の死体も鳴き声も、いつの間にか無くなっていて、夕暮れは時を早めて現れるようになった。

物思いに耽りがちな秋が居る。風の匂いが、少しだけ憂いを帯びているような気がする

そんな季節柄だからなのか、最近はよく昔を思い出す。
制服を着ていた頃の、あの時代を。
こんなマスク生活なんて無かった、ただ純粋に風の匂いを感じてめいいっぱい笑っていられたあの頃を、仕事に疲れた社畜がふらりと振り返ることが多くなった。

ただ、純粋に季節の変わり目に感動していたあの時の感性は今どこに行ってしまったのだろうかな、

ただ、抱き締めてセックスをしていれば良かったような、それでいて酷く狂気の有様を見せつけていた人はもう恋人ではなく、
今や友人の一人として、今日もかの地で生きているのだろう

私は何人かを経て、今の虎さんを恋人として、隣で息をしている。
互いに忙しくて、今はお互いに余裕がない。
けど、それでも平穏に過ごしている

虎さんと、いつか私が彼を選んだ日のデートで、観覧車から眺めたあの水族館に、いつか一緒に行きたいと思う。
そしてもう一度あの日のように、あの観覧車に乗って、彼と夜景を眺めたい。
綺麗だね、という彼の綺麗な横顔を眺めていたい。
そしてまた歩いて、彼とあの夜の光を共にしたい。

あの時の、あの空間を 全く同じ匂いのあの空間を味わえるのなら、私は何でも捧げてしまえると思う。

きっとしばらく、この時世が落ち着くまでは、あの光景は見られないのかも知れないけど、それでもいつか、あの時の光景を、あの感覚を、もう一度味わいたいと思ってしまうのだ




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