つり目の生活
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▽2020/05/27(Wed)
あのネオンは今、
昨日、タトゥーカウンセリング行ってきました

この日に限って、史上最強に肌の調子が良く、化粧ノリが抜群で、肌の作り込みも色乗せも何もかもが完璧に仕上がった化粧具合にびっくりしたのだけど、それは今日じゃないなぁ、と思いながらもちゃんとした格好で外に出た。そしてその日は雨。せっかくの完成度が……

久方ぶりの上野まで、電車に揺られる。アメ横はもう大分お店が開いていて、シーシャバーなんかも20時までなら営業再開していたようで。

如何せん、初めて入るタトゥースタジオで、中の独特か強いお香の香りと(結構好き)、ジーーッという彫る機械の音が結構大きくて、少しだけ驚いてしまった。けど、これを自分も実際やるのだ、と腹を括って受付のお姉さんに声を掛けて、カウンセリング開始

スタッフさんは何人か居たけど、皆首から指の先まで色んなタトゥーが入ってる人しか居なくて、流石だなと思った。好きな事を仕事にできるのは、強い。

ずっと考えていた、竹と虎と蝶を入れるつもりでカウンセリングを進めていたら、殆ど詰まった最後の最後に「デザイン画ができるのが1ヶ月後とかになってしまいますね〜」と言われ、ちょいちょい待った!となってしまって、結局じゃあ先に眼を入れます、となったのでした

とにかく私は早く入れたい。もう、さっさと刻んでしまいたいのよ、

それで、一度全てリセットして、今度は眼を詰めて、大体決まってから別の店舗のスタジオでやってもらうことになった。当日施術もできるとのことで、3日の15時に予約

ただ、受付対応とかはカウンセリングを受けた店舗の方が良いんだよな。お姉さんの対応がとても良くて、別店舗は電話した時の対応に少しひっかかりがあった。でも、別店舗に眼を得意とする彫師が居るみたいなので、技術を期待しよう

虎さんの眼が入った左腕は、さそがし愛おしいものになるのだろう


帰り、変わらずしとしとと小雨が降っていて、私は傘を持たずに家を出たので、雨夜のアメ横もなかなかに乙なものだなぁと通りを眺めながら駅まで歩いた。
あの道に長い人達は、やはり商人の眼をしている。嗚呼、これも生活、いい眼だな、と思う


そして帰る前に、ふと思い出した。高田馬場の、スズヤ質店。幼い頃に、親に何処かに連れて行かれる時、高田馬場で乗り換えをする時だけ見られる、立派な扇形のネオンと、色んなカラーの光で照らされた、カラフルな滝

小さい頃は、それが見れる日は特別な日で、あのネオンと滝が見られるのが嬉しかった。それからしばらくして、その高田馬場で乗換えるようなお出掛けはなくなった。それからは、私はあの滝を見ることは無かった

レトロな街のものが好きで、昔のネオンなどが好きだ。ほんの少し前、そのネオンを調べていたら、色々なレトロな街のものを集めたようなブログが幾つか出てきた。その中に、あの高田馬場のスズヤ質店の事が書かれていて、嗚呼!と思い出した。

しかし、調べてみると、もう今現在はあの私が見ていた扇形のデザインとカタカナで作られた「スズヤ」の文字はなく、何時の間にか「SUZUYA」と英表記になったリニューアルされたものになっていたらしい、
ネオンというよりは、もうシンプルな何処にでもありそうなもので、ただあの滝はまだ現在であるようで

自分の目で確かめたくて、私は乗る方向とは逆方向の電車に乗って、高田馬場まで向かった。

ホームを歩いて探していると、看板の側面に見えた僅かな文字。電車が停車していて、発車した後見上げてみると、確かにそこにはあのスズヤ質店があった



本当に、あの「スズヤ」では無くなってしまったんだな……


そして、あの頃よりもずっと小さく見えた。昔はもっと巨大なゴジラくらいに見えたものだ
やはり、幼い頃に見たものと言うのは、サイズ感が全然違うんだな、大人になってしまったんだなという、ほんの少しの諦めを、心にぽつと落として

写真に収め、また逆方向の電車を待った。


大人になってしまった私は、昔のスズヤ質店のネオンの写真を見ながら、今撮ったものと見比べて、それから暗くなった外の景色を車窓から眺めていた。虎さんと連絡を取りながら、「今から帰るよ」と

虎さんと私の煙草を買って、雨に濡れて帰った。


これでいい


いい、一日だった。





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