つり目の生活
mo

▽2020/06/28(Sun)
引っ越しました
ついに、ついに引越しました


昨日入居日契約だったのだけど、完全な荷物運搬と生活は今日で、会社の同僚が車で運搬してくれて、本当に助かった。虎さんと、私と、同僚の三人で車の中で沢山喋った。同僚に会うのは休業開始以来なので、久しぶりだったけど、元気そうで何よりだった。

重くて大量の荷物を恋人と同僚がほとんど運んでくれて、荷解きは殆ど私がやりつつ、虎さんは私と虎さんが借りていた例のスタッフの家を清掃に行って、帰ってきてからまた手伝ってくれたので秒で終わった

その後、焼肉を食べて、帰ってきて、疲労困憊の虎さんは爆睡中。ガンガンに効いているクーラー

元同居人はほとんど顔を合わせず荷物の整理だけしてくれていた。手伝おうか、と言われたけど、断って三人で運んだ。

家具はとても、とてもこだわったのです。


お風呂場は、リラックスの場でもあるから一番力を入れた。全て半透明色で揃えて、しかも全部寒色の。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープ用のディスペンサーは、クリアブルーにクリアグリーンだ。
しかも、水色、青、緑と全て色が違う上に、形も丸みは一切無くして、皆角がくっきりとしている長方形のもの。半透明のものは、直線的である方が美しく見える、

そしてバスチェアは少し深めのクリアブルー。少し高かったけど、ここにはお金を掛けたかった。

液体を入れたディスペンサー達が、シャワーの水に濡れる。その光景の美しさと言ったら、口から勝手に「幸せ……」と呟きが洩れるほどで、

ハンドソープもLUSHの例の青い海みたいなソープを買った。とてもいい匂い、夏にぴったりだった。

その他生活に必要な備品は買ったけれど、まだまだ足りなくてこれではお金がいくらあっても足りない

しかし、風呂の透明度は随一だ。
あの浴室で物思いに耽るには十分過ぎる透明度だ



慌ただしく色々が終わって、この家の一番好きな「窓」を開けて、夜に染まりながら煙草を吸う。




ああ、下町だなぁ、と思う。家と家の狭間から見える道 夕暮れ時、人が通ると何故か懐かしく見える。
煙草の煙が窓の外へと流れて行く、恋人の煙が何処かへ消えていく

そして静かに夜に染まっていく。煙草の煙は、また何処かへと流れ行く 遠くのマンションの部屋が少しだけ見える、向こうも「生活」をしている。

襖を隔てた和室は、クーラーがガンガンに効いている。このダイニングは、外の熱が入り込んでくる。部屋いっぱいに夏の匂いが充満していく ねっとりとした、茹だるような夏が入り込んでくる。


昔の夏みたいだ。


アイスの棒でも齧りながら、外をぼんやり眺める少年少女 いつの間にか大人になっていて、子供の時と変わらないのは浮き出た手首の骨だけで。
毎年律儀に来る夏は、今年もまたあの匂いをさせてくる。どうして夏の匂いはこんなにも懐かしくて、透明で、少しだけ切なくて、こんなにも堪らなくなるのか

正しく、夏の宵風


鬱陶しい夜空の果てと、対極にあるかのようなマンション達の部屋の灯り。私達は煙草を吸う、煙が夜に溶けていく。

夏夜の思い出はどれも鮮明で、懐かしさに泣きたくなるような 浸らずにはいられない、そんな力があると思う。煙草が似合う季節になりましたね。

これから、毎日私と恋人だけの生活が始まる。

長かった。けど、ようやく、ようやくだ。
このままずっと二人で暮らして行こうね、


改めて宜しくね。




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