※現パロ
きゅっと彼の服の裾を思わず掴んでいた。べ、別にお化け屋敷が怖いとかじゃないんだから!ろくろ首とか口裂け女だってへっちゃらなんだからね。
「何、人の裾掴んでいるんですか」
「う、うるさい!お化け屋敷くらいへ、平気だもん!」
「じゃ、離してください」
離してみる。も、もう…無理。怖すぎる。曽良の二歩後ろを歩くわたしは、おぼつかない足取り。突然出てきたお化けにわたしはびっくりして、気がついたら曽良にしがみついていた。
「も、もう……無理!」
「しょうがないですね。しがみつかれると歩きにくいので、手貸してください」
もううっすら涙目のわたしは曽良の優しさに感動すると同時に、素直に右手を差し出した。それでも怖くてわたしはなるべく曽良に寄り添った。別にわたしたちは付き合っているわけでもなく、たまたまみんなと遊びに来ていて何故かこうなってしまったわけで。ホラーは苦手じゃないけど怖がりで、やっぱりお化け屋敷は怖かった。
ほんとになんでお化け屋敷なんかに入ったんだろう。
「くす、」
「そ、曽良のばかー!」
隣でくすと笑う曽良がそれはそれは憎らしく見えて悔しい。でも怖くて手を離せない自分がいる。
ようやく外に出れた頃には涙がぼろぼろでてきていて、それはひどい顔になっているのだろう。曽良はいつものポーカーフェイスを保っていて、何もわかりやしない。
「手繋いだままですよ」
「!!」
顔から火が出そうなくらい急激に火照って、しまいにはばしと振り払うように手を離したのだ。彼の手が細いのに反して意外にもゴツゴツしてて男の人だったとか、温かい体温だとか、最終的には離したくないと思っていたわたしがいたなんて、知らないふりをした。これは恋じゃないて言い聞かせた。
20110113