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プロローグ


とある桜の咲く道に、自転車に二人乗りをしている男女がいた。後ろに乗った長い茶髪の女子は、運転している同じく茶髪の男子にしがみ付きながら問い掛ける。


『ねえ、知ってる?』
『ん?』


問い掛けられた男子はチラリと後ろの女子に視線を送る。彼女は御伽噺を聞かせるように話し出した。


帝光中学校バスケットボール部
部員数は100を超え全中3連覇を誇る超強豪校

その輝かしい歴史の中でも特に「最強」と呼ばれ無敗を誇った───

10年に一人の天才が5人いた世代は「キセキの世代」と言われている

───が、「キセキの世代」には奇妙な噂があった

誰も知らない
試合記録もない

にも拘わらず天才5人が一目置いていた選手がもう一人───

幻の6人目がいた

───と



『「キセキの世代」はそれぞれ強豪校の推薦を受けて別の高校に進学したんだけど…その6人目だけは何処に進学したのかわからないんだって』
『まあ、確かに…「誰も知らない」「試合記録もない」なら知ってる方が不思議、ってところだな』
『でも、もしかしたら……』


これから君が通う高校にいるかもしれないよ?

そう言い、彼女は面白そうに笑ったのだった。

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