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「……どうして妖精の尻尾に?」
半裸の青年…グレイは眉根を寄せながら訪ねる。先程ナツを乗り物酔いから救ってくれたが、だからと言って信用するには少な過ぎる……少年の情報が。入る分には問題ない、が、彼がどういう者なのかを知らないといつまでも警戒が解けない。
『いや…ただ単に纏まった金が必要なだけだよ。妖精の尻尾はデカいギルドだ。それだけ有名なら割の良い依頼が来るだろ』
「なんだ、借金でもしてるのか?」
『そんなところ』
肘をつき、車窓から流れる景色を眺める少年。遠くを見つめるその藍色の瞳は、一体何を映しているのだろうか。
『まあ…目下最大の目標は早期完済だな』
はぁ…と溜め息を吐くその姿は酷く哀愁が漂う。不純とも言える動機だが、彼にも色々と事情があるのだろう。何やら苦労しているようだ。
「そんなデッカい借金なのか?」
『借金って言うかまあ…治療費だよ。情けない事にこの間まで入院してたもんでな』
それも長い事。
遠い目をしながら話す少年。治療費を告げられた時の絶望感と言ったらそれはもういろんな意味で死んだと思った。話のわかる医者で良かったと心底安心している。依頼はギルドに加入したその日から受理出来るようなので、少年は早速近場のものを受けようと決めた。
そんな切羽詰まった彼の様子を不憫に思ったのか、ナツは少年の肩を励ますように叩く。
「まあ元気出せよ……っと、そういや名前聞いてなかったな。オレはナツ!こっちは相棒のハッピーだ!」
「あい!」
「私はルーシィ。よろしくね!」
「エルザだ。困ったら言ってくれ、力になる」
「オレはグレイだ。完済頑張れよ」
次々と自己紹介を受け、少年は目をぱちくりとさせた。桜色の髪がナツ。青い猫がハッピー。金髪の少女がルーシィ。鎧を纏ったエルザ。脱ぎ癖があるらしいグレイ。個性的な彼らの特徴と名前を頭の中で復唱し、覚えた。そしてそれぞれの言葉に頷き、彼は自分の名前を告げる。
『俺はライヴァルガ。ライって呼んでくれ』
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借金返済系男子・ライ
少年少年連呼してましたが歳は16ぐらいです
ルーシィより下
少年と青年の切り替わりがよくわからない……
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