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※キャラに対して厳しめな表現満載(?)です


『マネージャー?』


皆さんこんにちは。朝ならおはようございます。夜だったらこんばんは。私、天川冬璃と申します。なんて事はない、いたって普通の中学生です。魔法が使えるワケでも獣耳や角が生えるワケでも重火器を扱う職業に就いているワケでもない、善良な一般市民です…前世では色々やらかしましたが。只今学校で二限目の授業が終わり、休み時間になりました。だからと言って特別何かをする事もなく、いつも通り次の授業の用具を取り出し、昨日予習した範囲の確認をし、余った時間は教科書を読んで過ごす……つもりだったのに。


「そう。テニス部のね」
「現在我々テニス部にマネージャーはいなくてな……。大会も近い今、それは少々辛いものがある」
「そこで部活に入っておらず、更に成績、素行、人柄を兼ね備えた生徒で選抜した結果、お前が適任だと判断した」
『はあ…それはどうも……』


何で、先輩、三人に、勧誘を、受けて、いるんで?

思わず文節(一部単語)に区切ってしまったけれど、取り敢えず状況が読めず困惑しているという事だけはご理解頂けたでしょうか。ほんと何なの。あっ敬語外れた。まあいいか。面倒だし。

三限目の準備をしていた時に呼び出しをくらい、廊下に出たら三年生で男子の先輩三人に包囲された(あの、私まだ何も悪い事してないです、ええ、まだ)。一つ違いとは言え、所詮男と女。身長差は三人の中で一番小さい先輩と比べても10pはある。正直、(前世色々あったせいで)年上の男性が苦手な私にとって軽い拷問のような状況だ。よく知りもしない、赤の他人と言っても過言ではない、そんな人達に見下ろされるとか、あの、ほんと、真剣に、カタカナで言うならガチで、別の言い方するならマジで、とても、すごく、はい、辛いっす。

という感じで内心冷や汗ダラダラなのに、更に追い討ちをかけられた。マネージャー?

マネージャー〈manager〉
1支配人。管理人。
2劇団・楽団などの庶務担当者。
3芸能人などの個人専属の交渉・事務担当者。

この場合はどれだ。
1?店やマンションじゃないんだから。
2?勧誘されたのテニス部ですけど。
3?だからテニス部だって。

ど れ だ し 。
……いや、これは引いた辞書が悪い。楽して携帯(ガラケー)の備え付け辞書を使ったのは失敗だった。面倒でもちゃんと引こうね、液晶の前の方。で、えーと、

マネージャー〈manager〉
1支配人。管理人。
2運動部などで、チームの庶務・会計などの世話をする人。
3芸能人について、仕事の交渉や世話にあたる人。
4企業などで、管理職。

……これはもう紛う事なく2ですね運動部って言ってるし。でも管理人や芸能人につく人とかとそんな変わらないかもしれない。「世話をする」っていう点がね。結局…なんだ、「自分達がテニスやってる間、その他諸々の雑事をこなすお世話係になってくれない?」って事か。なぁんだ、そういう事ね。そんなカンタ……ンじゃないわコレ。

無茶振り過ぎる。


「今までマネージャーになった女子は皆真面目に仕事をしてくれなくてね、募集するのをやめたんだ。でももうすぐ大会だし、そんな事言ってられなくなっちゃって」


困ったように笑いながら言うのはウェーブのかかった髪の先輩。「儚げ美人という言葉がぴったりな人だなぁでも何か腹黒そう」という以外特に何も感想はない。


「天川は先程も言ったように成績、素行、人柄、全て文句なし。きっちり仕事をこなせる確率は100%だ」


ノートは開いてるけど目が開いてない、三人の中で一番高身長の先輩が言った。なんで名前知ってるし。なんで100%って言い切れるし。


「うむ、今まで一度も遅刻をせず服装もしっかりしている。柳生もお前に目をつけていた」


あ、この人風紀委員の…名前知らないや。別に早起きは苦手じゃないから遅刻なんてしないしスカートは短いと兄に怒られるから(夏でも黒タイツ履けって言われた。暑い)折ってないだけ。あと「やぎゅう」ってどちら様。多分字は「柳生」なんだろうけど。しかも目をつけられてたのか。


「だから是非、君にテニス部のマネージャーをやって欲しいんだ」


……あの、私の事をそんな風に評価して下さるのは大変嬉しいけれど、はっきり言ってそれ以前の問題でアウトですから。


『……そこまで言ってもらえるのは光栄です。光栄ですが…すいません、お断りさせて頂きます』
「え?」


って、怖っ。勧誘突っぱねた瞬間、真ん中の人(ウェーブ儚げ美人)から何か黒いのがぶわっと出た。ええええなにこれ。暗黒物質(ダークマター)も吃驚。まっ●ろくろすけ(取り敢えず黒いの)も涙目。兎に角真っ黒い。コレ触ったらアカンやつ?嘘ぉ。


「ごめん、今何て言ったか聞き取れなかったからもう一回言ってもらえる?」


えっ、コレ絶対聞こえてたパターンでしょ。聞こえてた上でもう一回聞くって、え?こっちに拒否権ない感じ?そんな殺生な。江戸時代だって生類憐れみの令で無駄な殺生は禁止してるじゃないですか。ちょっとそこまで遡って勉強して来て下さいよ。


『マネージャーの件につきましては、お断りさせて頂きます』
「え?」
『だから、』
「え?」
『お断り、』
「え?」
『』


聞 け よ 。

なんなんだよもう。「YES or はい」かよ。絶対王政専制君主、お前の人権俺のもの、俺の言う事は\絶☆対/、の部長による独裁恐怖政治国家だったのかテニス部は。勝手に決め付けちゃったけど多分この人(ウェーブ儚げ以下省略)が部長だよね、そうに違いない。

面倒臭い。実に面倒臭い。

「断る」って言ってるじゃないですか。何ですかその「俺のお願いがきけないの?」って言いたげな顔───


「俺のお願いがきけないの?」


ほんとに言ったよこの人。

うっわ、ほんとに言う人初めて見た。冗談とかじゃなくて本気で言う人。しかもよりによって私に向かって。「私」という他人に。今日会ったばかりで今まで何の交流もない、顔見知りでもない、そんな相手に。信じられない。何この人自意識過剰略して自過剰?あれ、古い?

さっきまでの私は多分申し訳なさそうな顔をしていたと思う。折角の勧誘(ぶっちゃけ傍迷惑だったけど)を断ってしまったから。でも今は無表情だ、多分。いや絶対。

だってこれはない。有り得ない。冗談じゃない。
だから私はしっかり、はっきり、きっぱり、言ってやります。


『はい、きけません』


笑顔でね。


『勧誘するならそれ相応の姿勢というものがありましてね先輩方?自己紹介もしない、仕事内容の説明もしない、勧誘してやってる(・・・・・・)という態度。何もかもが「なってない」です』

『成績優秀?素行が良い?人柄が良い?』

『──だから何ですか。成績が良いなら仕事を完璧に出来るんですか。素行が良いから信頼出来るんですか。人柄が良いから断られないと思ったんですか。何の根拠もなく「引き受けてもらえる」と?』

『──そんなワケないでしょうに』

『「お願い」と(のたま)いながら明らかに見下した目で。考えで。承諾が得られる事を「当前」と思っている時点で』

『お話にならないですね』

『というか理由くらい訊いたらどうですか、断った理由くらい。「お前の事情なぞどうでもいい」と暴露してるようなものですよ、事実そうなんでしょうが』

『ぶっちゃけ此方こそどうでもいいです。あなた方の事情なんて私の知った事じゃありません』

『あと、マネージャー=女子という偏見はどうかと思います。女子マネージャーが役に立たないのなら男子マネージャーを募ったら如何ですか』


あ、そろそろ授業が始まる。これ以上話す事もないし、先輩方にはとっとと退散してもらおう。やっぱり作り笑顔って疲れる。


『では授業があるので失礼します。ああ最後に、』


『私、年上の男性は苦手なので。金輪際、私を中心とした半径3m以内には立ち入らないで下さいね』


*****


毒舌系優等生・冬璃
立海大附属中学の2年生
部活には入っていないけど音楽家である母親の教授を受け、共に音楽活動(オーディションやらコンクールやら)をしているのでそれなりに忙しい

黒バスやハリポタとはまるでキャラが違う事に書いた本人も驚きが隠せない←
最早名前を借りた別人の域
毒舌と言うよりは物事の核心を突いてくるという感じかも
キャラフルボッコ……まではいかない?けど、基本庭球の話はこんな展開になります。何故じゃ
決してキャラが嫌いな訳ではありません
愛故です愛故

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