Episode1


一話 シクラメンはご挨拶
ナマエは必要なものをまとめながら昨日のことを思い出していた。

魔法で食事を作りながら三人の話を聞くに、中々危ない目にあったようだ。むやみに首を突っ込まないようにと軽く注意はすれど、ユウは異色であることを痛感せざるを得なかった。
ただでさえ騒動に巻き込まれやすいのに、身を守るすべがない。魔法は色々と便利な反面、その大きな力を制御するにはそれなりの実力がないといけない。ここが学び舎である以上、ミスやトラブルは付き物だろう。
兎も角、彼が何かあった時のためにナマエがポートキーでそちらへ行けるようにいち早く道具を作ると伝えた。

「あの、ナマエさんはどうしてそこまでしてくれるんですか」
「何でだろう。…心配で君から目が話せないんだよね」

そういってナマエはジッとユウの顔を見つめた。彼はじわじわと耳を赤く染め、目を逸らしながら礼を言う。
その様子を見ていたエースが口を挟んだ。

「ナマエさんはさぁ、オレたちは心配じゃないの?」
「もちろん心配だ。きっと君達も何かに巻き込まれやすいんだろう、でも魔法が使える。ユウの場合は話が変わってくるんだよ」
「ナマエさんは複雑な魔法が使えるんだな」
「少し君たちと仕様が違うから。まあ何かあれば頼るといい」

その後談笑しながら食事をしているのを横目に、早めに自室へと戻った。
あの年頃の子を見ていると、不安なく、伸び伸びと笑っていてくれれば何だっていいとナマエは思う。なんだかんだ言って、向こうでの助手生活は彼女にとって影響を与えていた。

「…さて、行くか」

彼らも気にはなるが、自分自身のことも考えなければならない。今日が新生活への第一歩だ。

*


「おはようございます」
「おはよう。さて、昨日渡した分はできているだろうな?」
「勿論。十分時間は頂きましたし、本日からお手伝いさせてもらいます」
「良い子だ。昨日教えた通りに準備をしろ。基本的にお前は俺に付いて回ることになる」
「わかりました。今後ともよろしくお願いしますね」
「安心しろ、躾はきちんとする」

そうクルーウェルが笑うと、ナマエも口角を上げた。
ナマエは要領がいい人間が好きだ。自分と彼のペアは上手くやって行けるだろうと思った。
此処にいつまでいられるかもわからないし、この先どうなるかも不透明だが、少しの間は生活が保障される。
彼女には給料がきちんと渡される。勿論食費等の生活費はごく僅かながら引かれてはいるが、一人生きて行く分には十分な額であった。職場の環境も悪くはない。
以前は命のやり取りが常に水面下で行われているような所であったが、こちらでは穏やかに過ごせるだろう。

「そうだ、お前の制服を渡す」
「もう出来たのですか。早いですね」
「俺が直々に見繕ってやったんだ。さっさと着替えろ」
「そうなんですね、ありがとうございます」

準備室を借りて、カーテンを引く。休みの日は元の服を一着として、後々買いに行かなければならないだろう。
貰った袋を開けるとなんとも派手な赤が目についた。
白と黒を基調としているが、所々にはっきりとした赤が見える。もしかしなくともこれはペアルックというやつでは…と思ったが、そもそも彼の趣向で選ばれているものだから似るのは仕方のないことであった。

*


あの後すぐ予鈴が鳴り、毎時間軽く自己紹介をしてから授業に参加した。
ナマエ・ブラック。専門は魔法薬学で、基本的にクルーウェル先生の授業の補佐。専門外であっても、授業後や、彼の手が離せない時は質問等受け付けるので気軽にどうぞと言い続け、学内の三分の二ほどの生徒には直接挨拶ができた。残りの顔を合わせていない生徒も、すぐに情報が流れるだろう。
質問にきた何人かの生徒は全員顔と名前を覚えた。自分自身への質問も多かったが、仕方のないことだ。

全ての授業を終えて、片付けを進める。

「中々手際が良かった。明日もこの調子でな」
「はい、お疲れ様です」

クルーウェルは頭をわしゃわしゃと撫でて、教室を出た。
もしかしなくとも犬と思われているな…。そう思いながら片付けをしていると、突然教室の扉が開けられた。

「ナマエさん…すよね」
「君は…ジャックくんであってるかな」

二つ前の授業で確か見たはずだとナマエは思い出した。
厳つい見た目と裏腹に、真面目な授業態度が目を引いたのだ。そして、ナマエ本人に自覚はないが、彼女は比較的サバナクローの寮生を覚えていた。ただし顔や声ではなく、耳やツノと名前でだが。
あまり人間とハーフの人を見ることがなく、ここではそれぞれ別の動物ということでナマエの興味を掻き立てる要素でしかなかった。

「あの、これなんすけど。授業外で気になったことがあれば聞いていいって言ってたんで…」
「ええ、真面目な生徒さんは大歓迎ですよ。サボテン…ですかね」

大きな手で小さいサボテンの鉢を大事そうに持っている。
こちらの植物は突拍子も無い変なものや危険なものが少なく、馴染みやすい。彼が持ってきたサボテンも、よく見覚えのあるものだった。

「少し変色してるんすけど、どうしたらいいかわかんなくて…」
「ああ、でしたらお水の上げすぎか、栄養素が足りないかですね。水はどの程度あげていますか」
「一週間に一度霧吹きでやる程度っす」
「このサイズであれば合ってますし、土を変えるか、直射ではなくレースごしなどに光をあてることをお勧めします。土を変えるのは枯れるリスクもありますし、手頃に植物園に少しおいてあげるのがいいでしょうね」
「っす、ありがとうございます。あの…」

ジャックは目線を下げてどこかウロウロと見ている。普段あまり笑わないナマエだが、植物や魔法薬学関連などの好きなことを話しているときは少し目尻が下がって、ほんのり口角が上がる。
彼女は好感を持ってる相手には比較的わかりやすい表情をとる(ただし微々たるものだが)。

「今度、また別のやつで聞きにきてもいいすか」
「ええどうぞ、お待ちしています。植物は大切にすれば寿命が伸びます。人から見られる時間が多いと花開く時間も長いという説もありますよ。元気に育つといいですね」
「ありがとうございます!」

ジャックは親切な先生(詳細にいうと違うのだが)だと感動していた。
ナマエはナマエで彼は真面目でしかも植物を大切にできる。大変優秀な生徒だと大分私情の入った評価をしていた。
今後、彼は頻繁に質問に来るようになる。そしてナマエも毎度嬉しそうに返答するのだ。
二話 ルピナスの子守唄
助手の仕事も、今日1日で大分慣れた。授業が終わっても、おしゃべりと質問に数名話しかけるぐらいで、後の授業になるほど落ち着いて作業に取りかかれるようになって居た。
帰ろうとしているとバルガスに親睦を深めるためと食事に誘われたが、クルーウェルがこちらが先に食事の約束をしていると庇ってくれ、逃れることができた。どうも彼の食事風景はよろしくないらしい。

結局、本当にクルーウェルと食事をとって帰路についている。ここに来てから彼には助けてもらいっぱなしで頭が上がらない。
話が盛り上がってしまい、深夜と言って良い時間になってしまったから、ユウやグリムを起こさないようにしないと。
そう思いながら量の入り口に向かっていると、薄く光が見えた。もしかしなくともまだ起きているのではないのだろうか。
良い加減寝なさいと、少し開いているドアをノックしようとした時―――

「…エースくん?それにデュースくんも。どうしてここに?」

*


「はぁ…つまりは君が勝手にタルトを食べて、魔法を封じられていると。きちんと外出許可があるなら良いけど、あまり遅くまで遊ばないように」
「はぁい…あ!ナマエさんならこれ取れるんじゃないの!?」
「出来ますけど、君の寮のルールですからね。私は干渉しませんよ」
「ちぇ」

彼の魔法が開け(Alohomora)で解除できるのか、興味は唆られるが、エースの罰を勝手に無くすわけにはいかない。
そういえば、彼らはどこで寝るつもりなのだろうか。最低限不快な埃や蜘蛛の巣こそとったが、まだ残っているし、修理していない場所も多い。
ナマエは自身の部屋は整えたが、寮自体は管轄外で、あまり手を加えるべきでないと思っていた。

「デュースくん、君寝るところあります?」
「談話室のソファーで寝ようかと…」
「私の部屋のベッドを貸しても良いのですけど」
「グッ、ごほ、」「はぁ!?」
「薬品があって危ないので隣の部屋綺麗にしておきましょう。…ユウくん大丈夫?」
「はい…大丈夫…です」

ユウが噎せて、手元を震わせた。
ここぞと言わんばかりにグリムは手札を覗き込んだが、生憎ジョーカーは見当たらなかった。

「早めに切り上げるんですよ。私は先に寝ますね」
「おやすみなさーい」「おやすみなさい」

「…ナマエさんってユウの姉さんみたいだな」
「オレも思った」

*


翌日。
エースの首枷は取れたのだろうかと考えていたら、学園長に捕まった。
取れるどころか、もっとややこしい事になってしまったようだ。

「何だか…凄い事になってますね。私、昨日彼が謝りに行ったものだと思っていたのですけど」
「丁度良い人材がいてくれて助かりましたよ」
「別にいいですけど…兎に角、私は彼らを最低限守れるようにしますよ」
「頼もしい限りですね。…では」

学園長は軽く手を叩き、注目を集める。

「これよりハーツラビュル寮の寮長の座をかけた決闘を行います。挑戦者はエース・トラッポラ。そしてデュース・スペード」

本当に何がどうなってこうなったのかは知らないが、大変な事になった。
勿論ナマエは生徒に危険が及ばないようにするためにここに呼ばれたのだが、二人が彼に勝てるとは思えなかった。

彼は授業を見ている限りとても優秀だ。魔法の扱いは人一倍上手く見えた。
勿論入りたての一年坊主に負けてやる程、甘いとも思えない。

「挑戦を受けるのは現寮長であるリドル・ローズハート」

決闘の掟に従い、魔法封じの首輪が外された。
彼は16時のお茶会に間に合わせるつもりらしい。二人同時に相手をすると言っているが、それが納得できるほど、彼らの力量差は明確であった。

手鏡が割れる音が響く。始まりの合図だ。


「首をはねろ!!(オフ・ウィズ・ユアヘッド)」

勝負は一瞬だった。

彼らの首には再び枷が嵌められ、手も足も出なかったようだ。
悔しそうにする二人を皆が見ていた。ほんの少しだけの期待が、絶望になった瞬間であった。
彼らが負ける事で、より一層厳しいルールが敷かれるのではないのだろうか。

「その程度の実力でよくボクに挑もうと思ったものだ。恥ずかしくないの?やっぱりルールを破る奴は、何をやってもダメ。お母様の言う通りだ」
「くっ…たしかに、ルールは守るべきだ。でも無茶苦茶なルールを押し付けるのはただの横暴だ!」
「ハァ?ルールを破れば罰がある。そして、この寮ではボクがルールだ。だから、ボクが決めたことに従えない奴は首を刎ねられたって文句は言えないんだよ!」

「ルールだからって何をしてもいいわけじゃない!」

どうも、雲行きが怪しい。
もう決着はついたのだ。これ以上争う必要はない。そうは思うものの、彼らに、ハーツラビュル寮生にとってこのままお開きにするのはよろしくない事だろう。
圧倒的差を見せつけられて、これからも、いや今まで以上に負荷がかかるようになるのは目に見えている。
いつやめさせるか、このまま収束を待つのかと学園長を見上げたその時だった。

「ふざっっっっっけんなよ!!!!!!!!!」

エースが、リドルを殴った。

「あー。もういい。寮長とか、決闘とか、どうでもいいわ」
「痛……え?ボク、殴られた……?」

「何が赤き支配者だ!お前は魔法が強いだけの、ただの赤ちゃんだ!」
「赤ちゃん…だって?このボクが?何も知らないくせに…ボクのこと何も知らないくせに!」
「あ〜知らないね、知るわけねぇだろ!あんな態度でわかると思うか?甘えてんじゃねーよ!」
「うるさい、うるさい、うるさい!!黙れ!!」

どんどんヒートアップしている。トレイや学園長が止めようとするが、それすら耳に入っていないようだ。
その時、何かが飛ばされてきた。

「新入生の言う通りだ!もううんざりなんだよ!」

卵を、自分たちの寮長に投げつける生徒がいたのだ。リドルは怒りのまま、寮生たちに首枷をかける。
必死に説得する声を掻き消すように、エースの言葉に癇癪を起こしていた。

「薔薇の木よ、あいつの身体をバラバラにしてしまえーーー!!!」
「いけない!避けなさい!」
「早く逃げて!」
「最大の防御(Protego Maxima)!!」

「!?これは……」

エースに薔薇の木があたるその瞬間、最大の防御(Protego Maxima)が間に合うかギリギリの所で薔薇の木がトランプへと変わった。どうやらトレイの魔法で上書きされたようだ。

トレイがリドルを落ち着かせようと必死に話しかけるが、彼は追い詰められる一方だった。
魔法を止めようともせず、どんどん彼の魔法石が濁っていく。

「ボクは…ボクこそが!!!絶対、絶対、正しいんだーーーーー!!!!」

これは、非常にまずい。
実際に目にしてはいないが、オーバーブロットなるものがあることはクルーウェルから聞かされていた。
あちらの世界では、魔法を習っていない子供が力を制御できない場合に同じような現象が起こるが、こちらは違う。
ある程度成長して力のある者が、魔力を抑えきれずに暴走すればどうなることか。

そしてリドルは優秀な生徒(、、、、、)である。

「姿が変わった…?」

ユウの戸惑った声が聞こえる。
全身から黒いオーラが出ている。リドルは高笑いをし、自分こそが法律だと、自分こそが世界のルールだと吠える。

「返事は『ハイ、リドル様』以外許さない!!ボクに逆らう奴らはみんな首をはねてやる!アハハハハハ!!」

彼の美しい笑顔は、泣いているように見えた。
三話 キンセンカは歌う
「このまま魔力ほ放出し続ければリドル自身の命も危ない」
「とにかく生徒の命が最優先事項です。他の寮生は私が非難させましょう。ローズハートくんの魔力が尽きる前に正気に戻さねば」
「私はここで彼を足止めします」
「頼みます!とにかく君たちは他の教員と寮長たちに応援を要請して…」

彼が言い終える前に、エース、デュース、グリムが魔法を放つ。
どうやら一緒にリドルを止めようとしているようだ。そしてトレイも、逃げる気はないらしい。
学園長とケイトは応援を呼びに走った。彼らが戻ってくるまで、ナマエはここを守り抜かなければならない。

「君たちは危険ですから下がってください!」
「ナマエさん一人で留めるのが精一杯なんだろ!?じゃあオレたちが援護する!!」
「このままじゃリドルの体が危ない!はやく止めないと!!」

「…わかりました。貴方たちは最大の防御(Protego Maxima)で守るので被弾はしないと約束します。臆せず彼を止めてください!」
「言われなくとも!」

それから、彼らを守り続け、応援も来てなんとかリドルを止めることができた。
庭は大惨事になったが、リドルが意識を取り戻したのは何より喜ばしいことだった。

*


「…うん、大丈夫そうですね」
「ありがとうございます」
翌日。
彼に異常がないか確認し、普段通りに生活して良いと判断を下した。
ナマエも魔法を使って止めたので、念の為確認を行っていたのだ。

彼の小さな背中を見ていると、末の弟を思い出す。
責任感が強く、親にプレッシャーをかけられ、もう一人の弟の影から必死にもがいていた子だった。

「…?ナマエさん?」

ナマエはリドルの背中に優しく触れた。
あの子には、もうしてあげられないけれど。
この子がこの先、何にも囚われずに、友を大切に、幸せになって欲しいと思いを込めて。

「…君は背負いすぎだから、肩の力を抜きなさい。君にはは失敗したら止めてくれる友達がいるでしょう?」

ナマエは背中をトントンと叩く。まるで子守唄を聞かせているように。

「それと、誰かに相談することも大切。いつだって、君が思う心のままに生きなさい。君を大切に思っている人は沢山いるから、不安にならなくていい。私も、君が幸せなら嬉しいよ」
「…はい、ありがとうございます」
「では、いってらっしゃい。トレイくんが外で待っている」

勢いをつけるように、軽く背中を押した。
リドルは少し照れながら、礼を言ってトレイの元へ向かっていった。

*


「レモングラスは…これか」

ナマエは毎日何種類かずつ植物を取っていく。
大体は実験の為だが、たまに料理や飲み物を作るために栽培、採取している。

「でけぇ独り言だな」
「ああ、レオナくんですね。起こしてしまいましたか」
「アンタが入って来る前に起きた。また何か取ってるのか」
「今日はお菓子を作るんですよ」
「…俺は寝る。こっちに用はないな」
「大丈夫ですよ」

ナマエは黙々と作業をする。
採取した分は増やさないといけない。茎の分かれ目で切り取り、持って来た新しい鉢に入れ替えた。
殆どいつも通りの作業だ。しかしやたら視線を感じる。
後ろを振り向けばレオナがゆらゆらと尾を揺らしながらこちらを見ていた。

「…?寝ないんですか?」
「あー…そのうち寝る」

そういって続きをするように顎で催促された。
結局、作業が終わるまで彼は眠らなかった。眠るためにここへ来たのではなかったのか、と疑問に思いながらナマエは片付けをする。
背の低い植物は、たくさん育つと光が行き渡りにくいため、間引かないといけない。
いくつか白い花が残り、どうしようかと思ったところ、ナマエはレオナがいたことを思い出した。

「レオナくんレオナくん」
「…なんだ」

ナマエはレオナの顔を両手で掴み、髪に花を差し込んだ。
思った通り、長髪であるし花がよく映える。
そのままナマエは出て行った。

レオナは何だったのだと思いながら微睡みに落ちた。
彼は数分後、後悔することになる。

「ぷぷっ、これっ、レオナさん…」
「アイツ…」

*


まるで騒動なんてなかったかのように日常は進む。
あれから何でもない日のパーティをして、彼らは上手くやっているらしい。
ナマエにとって以前と違う点といえば、今のようにリドルにお茶会へ誘われることがあることぐらいだ。

あの日のパーティは良かったと、にこやかに笑う彼を見て、ナマエは微笑む。
お気に入りの紅茶をリドルと味わった。

今日は何があって、そういえばこういうこともあった。明日はトレイとタルトを作るんだ。
いろんなことを話す彼は生き生きとしている。
そう、そうか。ああ、珍しいね。君の作るタルトは美味しいだろうな。
専ら聞き役に回るナマエも、声が優しい。
誰かが来るまでの秘密のおしゃべりは、とても暖かいものだ。

「あ!ナマエちゃんの方が先じゃん〜」
「今日は俺たちの方が遅かったな」

ケイトとトレイもやって来た。テーブルの上にはキッシュとケーキが並ぶ。
二人きりのお茶会はここまで。秘密はいつだって心を擽る。





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ツユシグレ