ガタガタと扉が揺れる音
大の大人が2人がかりで力を込めれば当たり前のことだった

「どうしてそんなに嫌がるんだ……ッ!」
「ご自分の……ッ!胸に手を当てて、よく考えてください!」
「私はただするから風呂に入れと言っているだけだろう?!」

水を怖がる猫のように嫌だと抵抗するノートン
いつもはこんなワガママを言わない彼がどうしたと言うのだろうか

「なにが嫌だって言うんだ?ここのバスルームならいつも使っているだろう?」
「そういう問題ではないんです」
「じゃあなんだ」
「貴方のせいで……」
「……なに?聞こえないんだけど?」
「……貴方が!毎日毎日求めるから!!濡れると胸が痛いんですよ!!」

顔を真っ赤にしてそう叫んだ
胸が痛い……?と首を傾げるジョゼフにまだ分からないのかと怒りを覚えたノートンはもうどうにでもなれ、とばかりに捲し立てる

「貴方の愛撫がしつこくて赤く腫れてるんですよ!濡れたり擦れただけでも痛いしなんとかサラシで誤魔化せてますけど先が目立ってしまって困ってるんです!!」
「……あぁ、そういう……」
「風呂に入るのも嫌なくらい痛いんだと理解していただけましたか?」
「理解は出来たけど風呂にはいきなさい。このあとするのだから」
「〜〜ッ!壁とでも抱き合ってろ!」
「嫌だね」

攻防の末なんとかノートンをバスルームに引きずり込んだ
しかしこの攻防はまだまだ続く

「君のことだ、放っておいたらこのまま籠城しかねない」
「僕のことを理解しているのは助かりますがこれ以上近寄らないでください」
「今日は私が洗ってやる。大人しくしなさい」
「はぁ?!もっと嫌ですけど?!」
「君に任せていたからいつまで経っても終わらないだろう」
「貴方が諦めてくれるのならこの話はすぐに終わるんですよ」
「それは出来ない相談だ」

どちらも譲らずにバタバタと暴れ回るノートンに焦れたのかジョゼフは強行手段に出る
ノートンの服を無理矢理引っ張りボタンを引きちぎった

「ちょっと!人の服に何するんですか!」
「君が暴れないのならこれ以上破れることはないよ」
「そんな脅しに屈する僕とでも思いましたか?」
「だろうね、だからもう全部ダメにしてしまおう」

普段はこんな事に使わないんだけど、と自慢の爪を使って少しずつ服を裂いていく
これ以上はシャレにならないとノートンは焦る

「わ、わかった!脱ぐ!脱ぐから!」
「最初からそう大人しく従ってくれたらもっとよかったんだけどね」
「誰のせいですか」
「私ではないよ」

いけしゃあしゃあと言う彼の顔に1発入れてやろうかと拳を握る
しかしいざ目の前にジョゼフの顔が広がるとつい手が止まる

「ふふふ、君にこの顔を殴るなんて出来っこないよ」
「く……っ!」
「さぁ、お風呂に入ろうね」
「……性格が悪い」
「どうも」

鼻歌交じりの彼に引きずられバスルームへ入る
あぁ、嫌な予感がする

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