吸血鬼は家人に招いてもらわなくては家には入れない
その事実を、彼が知らないはずはない

「君が拒否すれば私はこの窓から先に進むことは出来ないのに……変わった子だね」

今夜もノートンは彼を拒否しなかった

「……うちの猫と間違えただけです」

今日は愛猫が帰ってきたものと勘違いしたのだ、と言い訳をした
その愛猫はずっと君のベッドに埋もれていると言うのに
嘘が下手な子だ

「そう、じゃ今日もその間違いに甘えてしまおうか」

羽のようなマントをヒラリと翻し、彼の部屋へ入る
そしてノートンを抱き寄せ、首筋へキスを落とす

恋しかったなんて、死んでも言わない

気付いていないフリもなかなか大変だな

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