決定
ノートンの容態を見る
熱はない
落ち着いているようだ
「やはりヒートは薬でやり過ごすよりも性行為の方が早いか……」
なにもしなければ本来1週間ほど続くヒート
先程の行為でノートンはいつも通りに戻った
しかしまたなるかも知れない、と様子を見る
「しばらく経過を見ないと……」
「んぅ……」
すやすや寝息を立てて眠るノートン
昼寝の時に少し息苦しそうにしていたのは体が強制的に熱を持たせていたからだろう
頭を撫でてやれば嬉しそうな顔をした
寝ていてもわかるものなのか
頬まで手を滑らせる
くすぐったそうにモゾモゾと動き顔を隠してしまった
「ふふ……嫌だったのかな」
起こしては悪い、と程々にし自分もベッドに戻る
ジョゼフは考える
薬と同じで性行も慣れてしまえば1度だけでは済まないかも知れない
そうなれば必要になるのは番の存在だ
ヒートに関してΩとαが番になることが1番安定すると言うのはどの学会でも同じ答えが出ている
ノートンも例外ではないだろう
「しばらくは自分が面倒をみるとしても番を探さないといけないな」
病院内で探すしかないのだがココにはαが少ない
ジョゼフも入れて3人
面倒なやつしかいない
ならばいっそ自分が
「そうだ、その方がいい」
番になればあれもこれも自分の思いのまま
そうだ、絶対にその方がいい
気付けば枕から出ていたノートンの顔を見つめる
この子を私の番にする
明日にでも準備をしないと
「なに、壊れれば次を探すだけのこと」
ノートンに背を向けて布団を被る
これで止まっていた研究も進む
「感謝するよ、ノートン。おやすみ」
翌朝、いつも通りの元気な彼がそこにいた
「おはようノートン」
「せんせー!おはようございます!」
「元気になったみたいだね」
「うん!せんせーのおかげ!」
「ふふ、私は君の先生だからね」
この分ならヒートは終わったと見ていいだろう
カルテに結果を書き込む
「せんせー」
「なんだい?」
「あのね……きもちよかったよ」
耳打ちしてくると思えば
これはスムーズにことが進みそうだ、と笑みがこぼれる
「それはよかった」
「せんせーは?」
「そうだね、良かったよ」
「よかった!」
ニコニコと笑うノートン
幼い仕草が多いが年相応に知ってはいるらしい
「今日も一応部屋から出てはいけないよ?ここに居なさい」
「なんで?もう元気だよ?」
「まだわからないだろう?部屋に居なさい」
「はーい」
「私は少し仕事がある。すぐ戻るからね」
少し膨れたノートンの頭を撫でてやる
それだけで機嫌が直る素直な彼を部屋に残し院長室へ向かう
「院長、いますか」
「入れ」
「失礼します」
「何用だ」
「彼を、ノートン・キャンベルを私の番にしようかと」
「はぁ?あー……好きにしろ」
そう言って1枚の書類をこちらに投げる
「どうも」
準備は整った
あとは彼に言うだけ
部屋で待っているあの子はいい子にしているだろうか
待ってておくれ
私の大切なノートン
back
top