まだ重たい瞼
遠くで声がする

「……ン、ノー……ノートン……」

僕の名前、そしてこの声は……

「せん、せぇ……?」
「ノートン、起きておくれ。お夕飯の時間だよ」

瞼を上げて見上げれば整った顔
大好きな先生

「ご飯……食べる」
「うん、いい子だね。顔を洗っておいで」
「はーい」

ムクリと起きて部屋に設置された洗面台へ歩く
後ろからふわりといい匂いがした
振り向けばジョゼフが夕飯を並べている

「あれ……?食堂じゃないの……?」
「君、お昼寝の前に少し熱っぽかっただろう?」
「……そういえば」

思い出したら今も少し体が熱いことに気付く
頭がぼーっとしていたのは寝起きだからでは無さそうだ

「良くなるまで君はこの部屋から出ちゃいけないよ」
「ぇ……」

それは困る
今日は夜にみんなと……

「どうしたの?顔を洗ってこっちへおいで。お腹がすいているだろう?」
「う、うん……」

顔を洗っても熱さは分からない
席につきジョゼフと夕飯を食べる
その間もこの後をどうしようかと考える

「考え事かな?」
「ふぇ……?」
「手が止まっているから」

君の好きなプリンもあるのに、と言われて存在に気付く

「みんなと話したいことがあったのかな?」
「ん……えっと、ね……」

昼にあったことを全て話す
ジョゼフはまたか、と言う顔をして電話を取る

「ちょっと待っててね。ちゃんと食べているんだよ。残しちゃダメだからね」
「はーい……」

ジョゼフが離れ1人で食べ進める
美味しくないのはいつもの事だが今日は特に味がしない
そんな気がした

「お待たせ。おや、今日は嫌いなブロッコリーを食べられたんだね」

えらいよ、と頭を撫でる
熱を持つ身体にはジョゼフの冷たい手が心地良い
もっと触って欲しいと思った
しかしその手はすぐに離れてしまう

「ぁ……」
「先にご飯、ね?」
「はい……」

渋々と残りに手をつける
大好きなプリンもあまり味がしなかった

「ごちそうさまでした」
「はい、いい子」
「せんせ、手……」
「手?」
「触ってほしい……気持ちよかった……」
「いいよ、よしよし」

頭や頬を撫でれば嬉しそうに微笑む
するりと首元を撫でるとノートンの身体が震える
彼の身体はまだ熱く、とても敏感になっていた
その反応で薬があまり効いていないとわかる

(何回かは効果があったけど……やっぱり耐性が付いたかな……)

強めの薬で抑えることが出来るとは思う
しかし体への負担が大きい
誤魔化さずに消化出来れば……

「……ノートン」
「ん……なぁに……?」
「身体が熱いのは変わらない?」
「うん……熱いよ、とても……」
「そっか……こっちは?」

そっと胸元に触れる
服越しに飾りを撫でると少し固くなっていた

「んっ……ぁ、……じんじん、する……ぅん……」
「痛くはないかい?」
「は……っ、だ、だい、じょぅ、んっ……ぶ……ぁ、は、ぅ……ん、んぅ……」

反応を示す身体
ノートンから甘い匂いが漂う

「……ッ!これが、Ωのフェロモンか……」

噂には聞いていたいがこれ程強いのか、と身構える
もしかしたら前回薬で抑えた分、強くなっている可能性がある
当てられないよう気をつけながら愛撫していく
ぴくんぴくんと魚のように跳ねる身体

「ぁ、ぅ……せん、せぇ……は、はぁ……ん、あつ、い……」
「……、服を脱ごうね……」

ボタンに手をかけ前を開ける
露わになった胸の飾りが僅かに主張していた
赤く色付きぷくりと立つそれ
あれに触れたい、そう思った

「ノートン……ベッドに行こうか」
「た、てな……ぃ……」
「いいよ、抱っこしてあげる」

手を伸ばし縋る彼を抱き上げベッドへ運ぶ
シーツに埋まる赤く火照る身体が官能的で生唾を飲む
ヒートというのはここまで彼を魅力的にするものなのか

「せんせぇ……なに、するの……?」
「うん……そうだね、気持ち良いこと、かな」
「い、いの……?僕、の病気……移っちゃう……」
「大丈夫なものだから、平気だよ」

彼の額にキスを落とす

「痛かったり、怖かったら言うんだよ」
「う、ん」

優しい手つきで肌を撫でる
冷たい手が熱に触れる度に身体が彼を欲しがった
ジョゼフもまたそんな彼を求めるように身を寄せた

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