「先生……」

まだ夜明けには早すぎる真夜中
ノートンは寝ているジョゼフの上に跨っていた
肌は陶器のように白く体温が低い彼の手はいつも冷たい
ゆっくり上半身を倒しジョゼフの胸に顔を埋める
トクン、トクンと鼓動が聞こえた
ちゃんと生きている
安心し降りようとするノートンを冷たい手が阻んだ

「……ごめんなさい」
「なにが」
「起こして、ごめんなさい」
「何をしていた」

申し訳なさそうに項垂れる
腕を掴む彼の手に力が入り痛かった

「心臓が……ちゃんと動いているのか確かめたかった」
「なぜそんなことする」
「僕と関わる人はみんな死んでしまうから」

そう言って黙る
ノートンはどうしたらいいのかわからず体が縮こまっていった
はぁ、とため息が短い沈黙を破る

「ここは病院だ、何かあっても大丈夫だから安心しなさい」
「でも」
「それに」

丸まって小さくなった体をすっぽりとジョゼフが包み込む
ポンポンと背中を叩き頭を撫でる手はやはり冷たい

「私は、大切なパートナーを置いて死ぬような男ではないよ」
「……うん」

冷たいのに温かい
どんどん体が熱くなる
これは

「ぁ……せん、せ……」
「なんてタイミングだろうか」
「ごめ……っ、なさ……」
「構わないよ」
「ん……」

優しく触れるだけのキスを顔中に落としていく

「ふふ、くすぐったい」
「今日は君が安心出来るようにね」
「っ、んん……」

おずおずとジョゼフの背中に手を伸ばす
あたたかい
ゆっくりとキスをしたままベッドに沈めらる
目を閉じ彼に与えられる全てを受け入れた

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