Melt


下から強く突き上げられる感覚と結合部から発せられる音に、思わず上擦った声が零れた。

レオさんと体を重ねたことは今までに何回だってあったけど、今日はいつもと少しだけ違う。なんだっけ。たいめんざ、い?

いつもより深く繋がっている。僕の中にあるレオさんの熱が、どこまでも奥へと入り込んでくる。それがただ純粋に気持ちよくて、頭がくらくらした。初めての感覚に、ひどく戸惑ってしまう。

「ディアフリート」

飛んでしまいそうな意識をどうにか繋ぎ止めていたら、ふいに熱に浮かされたような声が僕の名前を呼んだ。
そして、指が、うなじに触れる。レオさんの肩口へと埋めていた顔をどうにか持ち上げてみれば、綺麗な真っ黒の瞳と視線がかち合った。

「ん……、ぁう。れ、おさ、っ…」

「気持ちいいのか?」

「っ…ぁ♥♥ぅ、ッあ…♥♥あ、あ……っ」

甘い笑みを浮かべて、レオさんがじっと僕を見る。
そして、うなじに触れていた手がふいに僕の肩へと置かれた。もう片方の手は腰を掴んで、強く熱を叩きつけられる。そうすればさっきよりも更に深く繋がって、僕はいきなりの衝撃に意図せず声を漏らした。また、意識が飛びそうになる。
気持ちいい、だめだ。死んでしまう。レオさん、レオさん。

「……っ♥♥…っぁ…れおさん…ぁっ、れ、おさ、…」

「……はっ、熱いな」

「きもち、い…ひ、ぅ……♥」

音までもが、意識を犯す。
レオさんの首へと回した腕にありったけの力を込める。そうして距離を詰めれば、僕自身の熱がレオさんの鍛えられた腹筋と擦れて、もうどうしようもない気持ちになった。ぐるぐると体の中を回り続ける熱を、早く解放してしまいたい。強く目を瞑ってまたレオさんの肩口に顔を埋める。
その瞬間、レオさんは今にも果ててしまいそうな僕の自身を強く握りしめながら耳元へと唇を寄せてきた。

「あ、っ!?」

「少し我慢しろ」

「む、り…っ…♥――っんッ♥ふっ……♥ぅ゛…、ッうう゛…♥♥」

どろどろに解けてしまいそうだ。体も、意識も全部。
ちゅっと耳にキスをされる。レオさんの熱い息が掛かって、背筋を快感が走り抜けた。
そして思わず中を強く締め付ければ、耳元でレオさんが小さく息をつめるのが分かった。
 
瞬間、レオさんの精が最奥へと叩きつけるように吐き出される。それと同時に握り締められていた自身の先端へ爪を立てられて、僕はひどくあっけなくレオさんの手の中で果ててしまった。

「――ッ♥ひっ♥ぅっ♥♥――っん、うッ……!♥」

「……、っ。ディアフリート」

「っ…は…♥ふぁ…ッ…♥あ゛、ッあ……♥は、ふ……」

残さず吐きだす様にゆるゆると奥を突かれれば、イったばかりの体はそんな小さなことにも敏感に反応して中にあるレオさんの熱を締め付けてしまう。

「ディアフリート……」

「ん…ぁ…ぜ、んぶ、――」

全部、欲しかった。レオさんが与えてくれるもの、全部が。
首へと回していた手にもっと力を込める。隙間なんてないくらいにぴたりと体をくっつけて、僕は朦朧とした意識のなかレオさんの唇に自分の唇を押し当てた。

「ん…ぅ…」

「ディア……ん」

「ふ、…あ゛っ、あ゛…♥はーーっ♥あ、っ」

レオさんの与えてくれるもの全部が僕の中で溶ければいいのに。僕の血と肉になればいいのに。そんなの無理だって分かっていても、望まずにはいられない。僕はいつだって、何もかも余すことなく、レオさんのものになりたいって思ってる。

お願いレオさん、はなさないで。僕の中から出て行かないで。どうか。お願い、だから。