Sense of superiority



「ぁッん゛…ッ、やッ!あ゛ッッ♡!!」

び、くんッ!とシーツから離れまいと必死でしがみついていた身体が跳ね、大きく捩られる。薄い胸板の上に不釣り合いなほど腫れた乳首が突き出され、そこに纏わりつく唾液が間接照明に反射しててらてらと光った。
挿入の衝撃に耐えるため、寄せられたアルカディアの眉と硬く瞑られた瞼はぴくぴくと痙攣し、思わず零れ出そうになる声を噛み殺すために食いしばった歯は、何回許しても慣れない亀頭の存在感にあっさりと緩んだ。無意識で左右に振られる首の動きも歯牙にかけず、衝撃に引きつっている粘膜をかき分け奥を目指す陰茎は止まらない。
 
どんどん膨らんでいく熱が、中からなのか、逃げないようにがっちりと掴む手のひらからなのかも判断がつかない程正常に動いていない頭がこの衝撃をかみ砕いて少しずつ、少しずつ、落とし込んでいくのを感じて、違和感に震えていた身体が脱力していく。
もう薄い腹いっぱいに入っていると錯覚するが実際は半分ほど幹を残して熱の挿入が止まると、はぁ、とクラウディオの密度の濃い吐息が空気を彩った。
苦しさに喘ぎながらも、ゆっくりと呼吸を整える余裕ができてアルカディアも必死に酸素を取り込む。次第に、断続的に痙攣を繰り返していた腰がくったりと脱力して、ピンと突っ張られていた両足がもどかしげに空を掻いて、暗闇に満ちていた視界が涙でぼやけた世界を映した。

「あ、……は…っ、ひ、ぅッ♡…ひ♡」

「…戻ってこい」

ぼんやりしていた頭を叩き起こすように粘膜に抱きしめられていた陰茎が揺すぶられ、とろけ切っていた真っ赤な瞳が一気に見開かれる。

「ん、ぁ…、ぅ…?…ッ♡あ゛ッ♡!?んッ♡♡!ひ、ッッ〜〜〜…ーーーーーーッ♡♡ぁ゛ッ♡う、ぁッ!!♡〜〜〜ッッッ♡♡♡!!」

緩く浅い肉襞を行き来する雁首の凹凸にトロンと感じ入っていると、不意に、僅かに奥でふっくりとその存在を主張していた前立腺が亀頭に押しつぶされたのだ。気持ちいいだけの快感に自然と零れていたうわごとのような声が一気にひっくり返った。
中を刺激されているのに射精に直結するような鋭い快感が脳を刺し、再び腰を反らして下腹を突き出す。少量の精液を滲ませながら引きつる身体に合わせて陰茎が揺れ、勝手に太腿に力を入れて無理矢理体勢を変えようとするが、より強い力で腰を固定され、形が変わるんじゃないかと身の危険を感じるほど強く、見つかったしこりが抉られ続け、喉がそり返って、その瞳に逆向きのベッドヘッドを映した。

「♡♡♡〜〜〜〜〜〜ッ!!!ーーーーーー…ッッッ♡♡あ゛ッ、か…ひゅ、ッッ♡♡うッ、あ゛  ッッッーーーッ♡♡♡♡」

呼吸もままならなくなって、酸欠で強張ったまま痙攣を繰り返す身体は一切の容赦のない圧力から逃げる術を持たない。
必死に身を捩らせるがそれすらも膨らむ前立腺を自ら亀頭に押し付ける自虐行為にしかならないのだから八方ふさがりという言葉が適切であろう。今にも破らんとする勢いで逆手で掻き寄せられていくシーツがぎちぎちと嫌な音をたてて、与えられている快感が過ぎたモノであることを表していた。

「あいかわらず弱いな」

「ッひ、ぅ〜〜〜ぅ゛ッ♡♡はッ♡ひ、ッ♡ん、ぅ♡ひッ♡…ッぅ゛ぅう♡」

「そんなのでもつか?耐えてみろ」

「ッッッぃ゛、ぁッ♡ーーーーーーーーッッ♡♡!!??あ、ぅ♡♡む、り…ぃっ、あッ!は、ぅッ♡んぁッ♡ぅ゛ーーーーーッッ!!!♡♡♡♡」

「耐えてみろ」と言ったくせに容赦なく抉り込んでくる亀頭に折角脱力していた両足がピンと突っ張ってつま先まで電気のような刺激が走る。完全に上を向いた顔も戻せない程の快感が繰り返し繰り返し押し寄せて来て、精液か潮かも分からない体液を噴き出しながら腹筋を震わせた。前立腺が押し込まれる度に強制的に射精を促されているようで、繰り返される絶頂の感覚に悲鳴をあげながら身悶える。
無理なのだ。そんな根性論で乗り越えられるような快感じゃない。生命の危機を感じた本能が、縋りついていたシーツから手を放して足の間に居座っている立派な腹筋を押しのけようと伸ばされる。しかし、仰け反っている状態で届くはずもなく、ふる、ふる、と振り回されている自身の陰茎にあたるだけでその役割を果たせず、訳も分からないまま行き場を求めて腰を掴む腕に爪をたてた。
爪をたてるなんて行為は普段は絶対行わないが、そんな配慮をする余裕は無い。解放してもらうためになりふり構っていられないのだから当たり前だ。

「ッ、…!ッは、やってくれたな?」

どこか愉しそうに聞こえる声音は咎める意図が全くないように思える。ギフテッドの爪の殺傷能力はただの人のそれより圧倒的に強い。肌に赤い線が入ってじわりと水滴が滲み始めるのも構わずガリ、ガリと痛々しい音と共に次々に新しい傷を刻んでいくが、痛みに眉を潜めながらも腰を穿ち続けるクラウディオはその行為を咎めることは無かった。逆に抵抗を見せる獲物を貪る楽しさを味わうように舌なめずりをして口角を持ち上げている。
普段から誰の指図も受けず、風のように自由気ままに過ごす男を声が出せなくなるほど追い詰めて、赤子でもできるような拒絶を必死で行う姿はクラウディオの加虐心を満たすには十分であった。

熱々の亀頭にすり潰されつづけた前立腺をごりごりに腫らせながら、理性もなにもない状態に追い込まれたアルカディアは過ぎた快感に身体を強張らせることしかできない。内臓を内側から持ち上げられることでまろびでる濁音混じりの喃語が唯一アルカディアの意識を繋ぎ止めていた。
アルカディアの決死の抵抗すら煽りと受け取り、腰回りの薄い皮膚に一掃深く指を食い込ませ、前立腺を抉りあげていた動きを奥へ向かっていくものへ変える。
暴力のような快感が少しでも落ち着いたことで、必死に酸素を取り込もうとするアルカディアだったが、陰茎から解放された訳ではないのだ。意識外に行ってくれない快感と前立腺に与えられ続ける圧迫感と、身体を暴かれている恐怖のせいで完全に放心することが許されない。

「あ゛〜〜〜…ッ……♡は、ぁ、あ、ぐッ…ぅ……ッ♡♡ゃ…ッ、♡おく…ぅ゛ッぁッッ♡」

「ふ、大歓迎だな」

「ひっ…♡…あ、♡うあ゛ッ♡!?」

奥へ奥へと入り込んでいく熱に自然と身体が逃げようとするがそれすらも叶わない。嫌味なほどゆっくりと身体を開かれたが、最後思い知らせるように勢いよく根元まで納められて、悲鳴をあげながら目を見開いた。

「はあ…ッ、狭いな…」

「……ッひ、ぐッッ♡♡あッ!♡や、ぁッ♡!!や…だぁッ♡♡あッ、ぅ​​──ッ♡♡♡♡!!」

みぢっ…♡と長大な陰茎を根元まで咥えこまされた衝撃だけでも相当なものなのに、アルカディアの身体を抱き込むように覆いかぶさってきたクラウディオは今度は腰ではなく全身でアルカディアの身体を抑え込み忙しなくさざめく肉襞を蹂躙し始める。
ただでさえ呼吸もままならない程に乱されていたアルカディアはたまったものではない。抱えあげられた足をバタバタと暴れさせ、かぶりを振って脱出を図ろうとするが、重い一突きで、散々こねくり回された前立腺と結腸の入口までを擦りあげられたら一気に思考が真っ白になった。暴れていた足も再びつま先まで伸ばされて小刻みに震える。声もなく絶頂したアルカディアを構う様子もなく、ぬぢっ♡ぬぢ♡ぬぢゅ♡と絶え間なく陰茎が突きこまれる濡れた音が部屋に響く。

「あ゛ッッ♡うッ♡♡…ッッ♡ん゛ッ!!♡んぅ、う゛ッ♡♡……っっ♡」

内臓を一定のリズムで押し上げられることで濁音の混じった嬌声が取り繕う暇もなく押し出される。身体全体を使って陰茎を扱くよう強要するように抱き込まれたまま揺さぶられるアルカディアは、体内から押し出される声をあげながら断続的な痙攣を繰り返すことしかできなくなっていた。
涙や汗でぐちゃぐちゃになった顔はそれでも綺麗で、クラウディオはアルカディアの額に口付ける。さらに己の手で雌に堕ちていく姿に一層欲が高まった様子で、抱き込むというより羽交い絞めにするような強さで抱きしめ、より一層強く腰を打ち付ける。

「ふ…、♡ぐ、ぅ゛…ッ…!」

「ッッあ!!!♡♡あ…ッ♡ッ♡ッッッーーーーー……〜〜〜!!!ッは♡♡……ん゛ぁッ♡♡♡」

余裕なく、多少声を上ずらせたクラウディオの声がアルカディアに届くと同時に結腸の入口に強く擦り付けられた亀頭が、熱い精子を流し込んだ。
散々荒らされた挙句に液体を流し込まれた媚肉は、勢いについていけずに教え込まれるがまま、陰茎に媚びるための収斂を繰り返す。もう体力も限界に近いのに、無理矢理引きずり出された絶頂はなりふり構っていられないほど強烈なもので、アルカディアは羽交い絞めされているのにも関わらずクラウディオから顔が見えなくなるほど身体をしならせて絶頂した。
その、折れそうなほど仰け反った腰と陰茎をクラウディオの腹筋で潰すことも厭わないほど浮いた尻、ビクンビクンと震える足が叩き込まれた快感の大きさを表している。

「あ…♡あ…ぉッ♡♡ぁッ♡♡……ッッ♡…ッひ、んッ♡」

大きすぎる絶頂の余韻が中々引かないのか、指先やつま先を痙攣させながら、忙しなく身を捩るアルカディアの晒された喉に牙がたてられ、キスマークといっては生ぬるく感じるほどの痕が刻まれていく。

「ぁ…〜〜〜ッ♡あ、んぅ゛…♡♡は、ぁ…ぅ♡」

最早痣のような痕に塗れる身体に満足そうに鼻を鳴らしたクラウディオは、最後に必死に息を整えているアルカディアの後頭部に手を回した。半ば強制的にクラウディオの顔が見える位置まで戻すと、半開きの唇に触るだけのキスがおとされる。

「ん、ふ…ッ…ぅ、ん♡は…ッ♡ん、んんッ♡」

ちゅ、ちゅと数回に分けて唇同士が触れるとともに、クラウディオの人差し指と親指がアルカディアの無防備に立ち上がった乳首を挟み、優しくすりすりと刺激した。途端、快感を逃がそうと揺らめいていた腰がぴくんっ♡と跳ね、既に萎え切っているペニスの先から少量の液が漏れる。
擽ったくて、たまらない気持ち良さにくぐもった声が唇の隙間から溢れた。

「ッん♡んん゛ッ♡…ッふ、はッ♡は、ぁッ♡ぁ……ッや、だぁ…っ♡…っぅあ゛ッ♡い、う…ッぅ♡や、ぁ……♡♡ッぁ、ゃ…ぅぅ゛ッ♡♡♡」

ただでさえ、絶頂で敏感になっている内壁を緩く擦られ緩やかに高められていた身体は乳首の刺激だけであっという間に再び絶頂に至った。
全身をガクガク震わせ、踏ん張るように足先を丸めて大きい背中に爪をたてる。うわごとのように「やだ♡やだ♡」と続けるアルカディアの額に口をつけるクラウディオだったが、緩やかに揺れる腰は止まらない。
甘くイき続ける内壁が満遍なく撫でられ続ける快感はとんでもないもので、アルカディアの本能はこのままじゃいけないと、なんとか逃避の道を探そうとするのに、すっかり快楽の底に堕とされてしまった身体は従順に雄を受け入れ奉仕する。
そんなことをしている間に、乳首を擦る度に不規則に締まる中が面白いのか、擦る動きから搾るように乳首をきつく推し潰す動きへと変わった。

「ん゛ッッ♡ッあ、〜〜〜〜ッッ♡!?」

絶頂を引き延ばすような刺激から一転して、痛みを伴った刺激が脳天を貫き、アルカディアは蕩け切っていた瞳を見開いて両目から涙を零しながら、全身を強張らせる。
突然の刺激に困惑する内壁の締め付けを味わうように数秒間動きを止めたクラウディオは、無言で赤黒く腫れた陰茎を一度雁首まで抜いた。大きな質量が抜けていく間隔でさえ十分な刺激となり、アルカディアのペニスが再び少量の半透明の精子を噴く。全身真っ赤に高揚させて小刻みに震えているアルカディアの姿を見てごくり、と生唾を飲み込む音がしたが、意識朦朧としているアルカディアには聞こえない。
荒い呼吸音と共にアルカディアの足が持ち上げられる。促される先はクラウディオの肩の上。そのまま再び体重をかけられると尻があがり、所謂まんぐり返しの体勢になった。ほとんど上を向いている後孔は乱暴に擦られ続けたからか淵がもりあがり、赤く色づいて、血管の浮く肉棒にぢゅうぢゅうと忙しなく吸いついている。
 
「ぅう…ッ♡♡まっ、てぇ…♡これ、や…、や…ぅ♡いま…ッ♡イっ、てぅ…から、やだ…ぁ♡……ッ♡♡」

「はっ、…よく言う」

これだけ陰茎に媚びておいて、期待を滲ませた瞳にクラウディオを映しておいて、今更『待て』なんて建前もいいとこなことを口走るアルカディアを一笑に伏して、奥へ奥へと誘う動きに任せて熱い幹が埋められていく。

「ぁお゛ッ……ッ♡♡や、ぁ゛…ッ♡は、ぁ…ぁ 、あんッ♡ぁ、ぁ、ぁ…あ゛、〜〜〜〜ッ!!!!♡♡ゃあ゛ッ♡お、く、ッ♡あッ!♡♡ぅッッ♡はッ、ぁ゛ッ、〜〜〜…ーーーーッ!!!!!♡♡♡♡♡」

ほとんど意識が無い状態にも関わらず、必死に首を振るアルカディアだったが、クラウディオは思い知らせるようにゆっくりと腰を落としていく。拒絶の言葉とは裏腹に陰茎をキツく締め付ける肉襞は、陰茎の侵入を拒むことなく内壁を押し開く亀頭を迎え入れた。

ぢゅッ♡…ッぬ゛ぐッッ♡ぐぢゅ……ぅッ♡♡♡

「ふ、ッ♡う…♡ぅうう゛……ッッ♡♡」

どぢゅッ……ッッ♡

「ッッッッッ!?♡♡♡は、ぁ、お゛ッッ!!!♡!?ぉ…ぐぅ゛ッ…♡!?ふ、ぅ゛ッ♡ぅ、う゛…♡♡ん゛ーーーーーッ♡♡♡」

最後の抵抗のように腹に力を入れるが、逆効果で、奥の弁の手前まで、みっぢりと熱い陰茎に満たされる。暴れることもできない体勢のまま痛みを伴う快感が腰から全身に広がっていく感覚に耐えようとアルカディアはきつく目を閉じた。ビリビリと脳を焼く快感は挿入による軽い甘イキのせいだろう。太腿をぶるぶると震わせながら、耐えようとするアルカディアの姿に口元を歪めたクラウディオは、根元までしっかりとアルカディアの胎内に納めたまま奥を捏ねまわすように腰を押し付け始めた。

「んぁッ…!?♡♡♡!?!ぁ゛…ッッ♡♡…♡ッッッあ゛…〜〜〜…ーーーーッッッ!!!!!♡♡♡♡」

「はぁ…、ぁーーーッ」

「ひ、ぅッッ♡♡ぅあ゛、あ゛〜〜〜〜ッッ♡♡お、く…ッ♡…ッぁ、あ゛ッ!!♡♡やッ♡♡や、だぁッ♡あぅ゛ッ!!♡♡♡」

「ッ…ふ、逆効果だ」

「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡!!?!!」

命の危険を感じるほどの圧に腰を捩るが、タイミングよく力任せに奥をこね回す亀頭が直腸奥のくびれを潜り、結腸にはまり込む。

ぐッぅッッ、ぽ♡♡

「ッひーーーッッッぅ゛ッ♡♡♡♡??!!……ッッか、ふッ♡……ッッッ!!?!♡はっ♡ぅ゛ッ♡お゛♡ぁ゛ッ♡あ゛ぐぅッ♡ッッ…!!!!ッ♡♡♡」

「ぐっ…♡」と色気を孕んだ呻き声を聴きながら、結腸を犯されたアルカディアの視界が白く飛んだ。
しかし、一瞬意識を飛ばしただけで、内臓に近い粘膜を立て続けにぐちょぐちょと掻きまわされ、無理矢理引き戻される。そればかりか、意識を飛ばしたことを咎めるように結腸の凹凸を使ったキツいピストンが始まり、一気に世界がひっくり返ったような快感に苛まれた。

どちッ♡どちゅッ♡どちゅッ♡どちッ♡どぢッ♡

体重を乗せた重いピストンが激しく中を責め立てる。ぱんぱんに腫れたクラウディオの睾丸が痩せた臀肉に叩きつけられる刺激でさえ快感に変わる状況に追い込まれた身体は全身を痙攣させてただただ獣のように喘いだ。

「ひッ♡♡ぅッ、うッ、♡う゛ッ♡ぅあ、あッ♡♡ッッ…!!!♡いく…♡♡くる、し…〜〜〜あッッ♡♡」

「きもちいい、のまちがいだろう?」

「あッぅ゛ッ♡う、ぐッ♡は、ぁうッ♡ッッッぉ゛あ♡ぁ、〜〜〜〜〜〜〜ッ♡あッ♡ぃく♡♡いッッ♡♡ッッ〜〜〜〜……ーーーッ♡♡」

前立腺を潰されながら奥を掻きまわされる。しかも連続で。逃げられない。
快楽地獄といっても差支えない状態に叩き込まれ、がくがくと震えるアルカディアが力強い腕に抱き込まれた。

結腸に亀頭を吸われ、忙しなく締め付ける粘膜に陰茎全体を包み込まれる快感を味わっていたクラウディオの喉仏が大きく上下する。

「ーーーーッッ!!♡ッ…ぐッ♡」

「っっ♡♡!!ぁッッッ!!!!♡♡♡ーーーーーーーーッ♡♡♡」

粘膜の収縮に持っていかれそうになる意識を繋ぎ止めるために眉をよせ、力を込められたこめかみに血管を浮かせながら、摩擦と先走りで熱く熟れた粘膜に誘われるがまま欲望の奔流を思いっきり流し込んだ。
全身を震わせて、胎内を汚す精液の熱さに浸るアルカディアをベッドからも奪うように腕の中に抱えこみ、首筋に歯をたてた。
最後の一滴まで流し込むように、数度緩く腰を打ち付けていると、言葉にできない激情が少しずつ引いていくのを感じる。意識を完全に失って細かく痙攣を繰り返すアルカディアをシーツに戻しながら、萎えた陰茎を真っ赤に解れ切った後孔から引き抜いた。
離れていった熱に名残を惜しみ、開閉を繰り返す粘膜は目に毒だ。長い射精を終え、どこか気味の悪い冷静さを感じながら汗で張り付いたローズグレイの髪をかきあげ、湿り切ったシーツに尻をつける。
クラウディオが身体の上からどいたにも関わらず、キツい絶頂をくらわされたアルカディアは足をひらいたまま腰を上下させている。晒された後孔から精液が溢れてくる様に思わず手が伸びそうになる。
 
「ひゅ…♡ひゅー…ッ♡か、ひゅ…ッ♡ッ…♡」

忙しなく上下する薄い胸。頼りない呼吸音。快感の余韻にすらも翻弄されるように暴れるつま先。
シーツに縋る腕は弱く痙攣し、度重なる快感を吐き出すためのペニスからは透明な液体がシーツに小さい水たまりを作っている。
「抱きつぶされた」という表現がぴったりとハマるアルカディア。己が与えたものだけで慣れ果てたその姿はどんな品のよい装飾品で飾り立てた姿よりもよほどクラウディオの心を満たす。

この世のものとは思えないような美しい男が自分の手の中に居る。
次第に安定を取り戻していく呼吸音と、脱力していく身体に腹の奥から優越感が湧き上がってくる。

伏せていた顔を上げると、真っ赤な瞳がこちらを向いていた。
焦点のあっていない瞳は何かを訴えているような気がする。

「アルカディア」

「…ん」

彼の視線の意味に気付いたクラウディオは、優しくその真っ赤な髪を撫でてやった。自身の髪をこれでもかと言うほど優しく撫でてくれるその手にアルカディアは猫のように擦り寄った。
そして満足したのか、なけなしの体力を総動員したアルカディアは今度こそ本当に身体を脱力し、瞳を瞼の奥に隠した。
情事後で熱を帯びたまま、大きなベッドのど真ん中に陣取るアルカディアの頭をもう一度優しく撫でる。

「可愛いな、お前は」

思わず零した言葉に返るのは健やかな寝息のみだった。