春は嫌いだ。
 世界がとても煩くなるから。

 春を知らせる雨も、桜が揺れる音も、そして新しい年の始まりに色めく人々の声も。
 すべてが私にとっては雑音だ。



「ミョウジさん、もしかしてやけど―――」



 そんな私に差した一筋の光。
 


「俺がミョウジさんの耳の代わりになったるやん」

 忍足くんの声が聞こえるのは、たまたま?奇跡?

「使えるもんは使った方がええで」

 それとも―――。


世界の雑音と、君の声。

プロローグ

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