君の好きなところ

腐れ縁。
 そう言ってしまえば簡単なのかもしれない。
 けれど、私にとってはそんな簡単な関係じゃない。

「ナマエ、」

 そう呼んでくれる君の声が好きだった。

「俺、ナマエが試合見に来てくれたら頑張れるわ」

 君がそう言ってくれたから頑張ってルールを覚えた。

「ナマエの歌声、好きやわ」

 君が好きって言ってくれたから自分の声が好きになった。

「歌手とかなれんちゃう?そうなったら俺がファン第一号な」

 そう笑う君が聴いてくれる。それだけでよかった。


 君の彼女になりたいなんて、そんな贅沢は言わない。


「ナマエ!俺、彼女出来た!」

 “一番の友達”でいいから。


「ナマエには色々相談乗ってもらって……ほんまありがとうな!」

 でも。
 やっぱり好きになれない。






 君の好きな人。
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