後日談


「平子サーン」
「お?喜助か。どないしてん」
「いや、ボクの彼女が手伝って頂いたそうなんで、御礼を」

あァ、天井の飾り付けか。
そう言うとる喜助は、殺気全開。
"御礼"っちゅーか、極道の方の"お礼参り"に近いわこれじゃ。

「まぁ声かけられたからな。決して、オレから手伝い名乗り出た訳とちゃうで」

事実やけど、ちゃんと言わんと殺される。そんな雰囲気。
喜助は意外に嫉妬しやすい奴なんか。
いっつもニコニコしとるからあんまりわからんけど。

「そっスよねぇ、じゃなきゃ」
「じ、じゃなきゃ?」
「いいえ、なんでもないっスよん」

アカン、アカン、アカン!!
肩車しとるときに頭にしがみつかれたとか、
あまつさえそれに対してちょっとアレな想像してもうたとか、
高さにビビって泣きかけてたんが可愛くてしゃーなかったとか言うたら、死ぬ。殺られる。

「五番隊長惨殺や…アカン…」
「え、誰かに狙われてるんスか?よかったら、隠密機動にお話」
「いや、大丈夫や。スマンな、用事あるからこれで」

アホか!!狙っとる本人が何を言うてんねん!!
はよ殺気しまったれや、隊士倒れてんでぇ!!

とりあえず、あの子に関わるん怖いわ。
本人ちゃうで?最強警備員様が。
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