天秤が傾くのならば片方の中身を振り捨てればいい。
何度もそうしてきて、その度に這い上がってくるのがあの女で。
這い上がった先が破滅であろうとも私の傍にいたいのだと言った言葉が、心が、重く重くのしかかって均衡を崩してゆく。
この目で視えた未来から消えないその存在が疎ましく、何故か愛おしい。
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