君が流したユメナミダ。


嵐の前の団欒


(何か戦った後の一コマ)


「ちょいと痛いけど我慢してね」

そう言うと、桜は花京院の傷に手を当てる。
そして数回撫でると、傷口はあと一つ残さず消えてしまった。
傷のあった証拠の血を、少しだけ残して。

「はー、終わった終わった」

全員の傷を治し終え、安堵のため息を吐く桜。

「あらあら、だいぶヴェルハートの力の使い方にも慣れたわね、桜ちゃん」
「・・・ごめんなさいね、私がもう少し若ければ、たくさんエネルギーが使えるのだけれど」
「いえ、全然大丈夫ですよ!・・・でも兄さんにも遺伝してくれてたら、少しは私の負担も減ったんだけどなあ」
「・・・でも、承太郎が他人の傷を治す姿なんて、言ったら悪いけど・・・ちょっと私には想像できないわ」
「あ・・・妹の私も同感です」

「あの」兄さんが無言で傷を治す姿とか何か嫌だ。妹の私でも絶対見たくないわ。(ひどい

「ま、そこに関しては私だけでよかったと思ってますけどね」

そう言うと、手についた花京院の血を濡れたハンカチで軽くふき取る。
先に言うが、血は乾いたら面倒だからふき取るだけで、
けして花京院を嫌ってるとかそう言うのではないのであしからず。(え?深読みしすぎ?)

「・・・それはどういう意味だ、桜」
「きゃー!兄さんってば地獄耳ー」

セーラーの襟についている、兄さんとおそろいのチェーンを握られてちょっと苦しい。
まあ手加減はしてくれてるんだろうけど。

「貴方たちは本当に仲がいいのね、さすが兄妹だわ!」
「(従兄弟だがわしにも優しくしてくれんかのう、相変わらずガサツで困るわい)」
「何か言った?ジョセフ・・・」
「・・・な、何も言ってな」
「あ゛あ゛?・・・次に何か言ったら波紋で気絶させんぞコラ」
「ひいいい!!」

いつもと違うユリアのドスの利いた声に、
皆顔を引きつらせるしかできなかったとさ。


嵐の前の団欒



ちょっとした一コマ。

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