夏になる前の魔物


、本当に良いのだろうか?
彼らの前で、私はこんな場所で
本当に、使用しても良いのだろうか?

不安に溺れそうだ。

この先未来が無くなってしまうのではないかと
何故か在りもしない妄想が広がっていく


「俺の事は置き去りか!?」

目の前に現実をちらつかせてくる物が落ちてきた
それを咄嗟に避けたのは良いのだが

「−っ!」

ーおおっと!?カードgirlの体制が崩れたぁ!これはチャンスかぁ!?

何時の間にか周りは凸凹になっており、地面もかなりえぐれていた
ある意味針の山と言っても過言ではない。

「…降参しろ」

ん?今何て言った?

「これ以上やる必要はない」

ーじょうぶだよ?ー

綺麗な黒髪の少女が現れる
ソレはとてもきれいに、残酷で。

「ーめて」

素敵な笑顔で、私の心に穴をあけてくる。

「お前の体力はもう限界に達している。それ以上」

ーだいじょうぶだよ?ぼくのこころはひとにあげるものなの

「君がそんな事を言う立場か!!!」

杖に呪文を唱える
赤く光だす杖と、ふつふつと湧き上がる感情に高揚感を抱いた

ああ、染まっていく
気持ちいい、この時間が
ずっと長く続けばいいと、思ってしまう。





トーナメント特別編主人公の底力がチラ見え《後書きスペース》