お前には悪夢をあげる

そんなこんなで時間が来ました

さぁ、君は悪夢から逃れる事が出来るかな?



お前には悪夢をあげる




相澤「えー、今日のヒーロー基礎学だが
俺とオールマイト、そしてもう一人の
三人体制でみることになった」

「はーい!なにするんですか!!」

相澤「災害水難なんでもござれ
人命救助訓練(レスキュー)だ」


「レスキュー、今回も大変そうだな・・・」

「ねー!」

「バカおめー!これこそヒーローの本分だぜ!
鳴るぜ!!腕が!!!」

蛙吹「水難なら私の独壇場ケロケロ」


相澤「おい、まだ途中・・・・」

そう言いながら個性を出そうとした
先生の前では皆何も言わなくなる







相澤「今回コスチュームの着用は
各自の判断で構わない
中には活動を限定するコスチュームも
あるだろうからな

訓練場は少し離れた所にあるから
バスに乗っていく

以上、準備開始。」





















そんなこんなでバスに乗りました


『へー皆そんなコスチュームなんだー』

お茶子「そう言えば基礎学はこれが
初めての授業なんだよね!」

『そうなんだよねーえへへ』

そう笑って居ると峰田君に下から
凄い顔で見られていることに気が付く



峰田「おい、岡本」

『ん?どしたの峰田君』

峰田「ヒーローがスカートとはいい度胸だなーおい」

そう座ろうとしたときに真ん前に
座られてみようとしているのを見て
私はああ!と言って峰田に向かって


『ほい』

とスカートを捲って見る
気前がいいじゃねーかとか叫び出したのも
束の間



上鳴「っておい!?岡本!?」

梅雨「あら、下はズボンになっているのね」

そうなのだ
下はラップキュロット・スカート
というもので、
裾が分かれた一見スカートに見える
キュロットの前面に、
覆いの布を付けたスカート(パンツ)の形
をしているものだ

紺色で見分けも殆どつかないし
めくれても安心設計なので
峰田相手にぺらりと前で
スカートをめくっても安心なのだ!

パニエも勿論ついているが
それすらもガッと上げたので
男子諸君がパンツを見せたのかと
誤解をしていたらしい
勿論すぐに見て安堵の息を漏らしていたが

※スカートやドレスの下に
着てシルエットを膨らませて
美しく見せるための
インナー、アンダースカート。

コスチュームを考えるならと
カード入れをそれなりに増やしたのは事実
こう言うコスチューム付きの時には
マスコットが入れる様にと子供相手含めて
人形を持参しているのだと

軽くフクちゃんの説明をしている中
助けが上がるが私は耐えておけとしか言えない



そう思いながらバスの中で
ひとりぼけーっとしている中
梅雨が出久君から私の話に入った



梅雨「そういえば都佑ちゃんの個性って何かしら」

『私?私トンボだけなんだけど・・・』

個性と言っても私の個性はカードもあるが
基本的にこういう大人数の場所では使わない様にしているので
トンボのみになってしまうから地味なのだ


梅雨「あら、それなら空を飛べるのね
羨ましい個性だわね」

切島「すっげーじゃねーか!!」

出久「羽黒さんの個性って下手をすれば
水中に潜れそうな感じもするけどいやでも
もうこれはいっそのことぶつぶつ」

『あー、出来るっちゃ出来るけど
体力がないからなぁーすぐばてちゃうから
私そんな強い個性じゃないよー!!』


そう謙遜すんなよーと上鳴に言われて
いや、本当に強い個性じゃないんだけど
寧ろこれがカモフラージュとなっている
もう一つの個性の方がチートなんですけど
と思いながらわいわいしていると
前から少し低い声がしてきた



相澤「もう着くぞ・・・
いい加減にしておけよ」

全員「はい!!」



流石と言われたべきか、数日でここまで
きっぱりと先生のいう事を聞くとは
ヒーローというか、根が真面目というか
なんというかと引き汗をかきながら
都はバスの中で一人笑っていた



















「すっげー!USJかよ!!!!」


「水難事故、土砂災害、火災、
等々エトセトラあらゆる事故や
災害を想定し、僕が作った演習場です
その名も・・・・」



U 嘘の
S 災害や
J 事故ルーム!




本当にそうだった!!!






デク「うわー!スペースヒーロー13号だ!
災害救助でめざましい活躍をしている
紳士的なヒーロー!」

お茶子「わー!私好きなの!13号!!」


相澤「13号、オールマイトは?
此処で待ち合わせをしていたはずだが」

13号「先輩それが・・・
通勤時に制限ぎりぎりまで
活動してしまったみたいで、
仮眠室で休んでいます」


相澤「不合理の極みだな、おい」

そう言いながら相澤は
汗をタラりと垂らして嫌な顔


相澤「(まぁ念のための警戒態勢)
・・・仕方がない、始めるか」

13号「えー、始める前に
お小言を一つ、二つ・・・
みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、やっつ」



なんか増えるんですが先生・・・

ん?と言うかこの感じ、なんかヤバイ処に
転校してきた感じがするんだが・・・



13号「みなさんご存じだとは思いますが
僕の個性はブラックホール
どんなものでも飲み込んで
チリにしてしまいます」

デク「その個性でどんな災害からも
人を救いあげているんですよね」

13号「ええ、しかし簡単に人を殺せる力です
皆の中にもそういう個性がいるでしょう?

超人社会は個性の使用を資格制にし、
厳しく規制することで
一件成り立っているように見えます
しかし一歩間違えば容易に人を殺せる
行き過ぎた個性を個々が
持っていることを忘れないでください」


『(個性はヒーローヴィラン紙一重とは
良く言ったものだものね)』

フク「(お前の個性はどちらにもなれるしな)」



13号「相澤さんの体力テストで
自身の力が秘めている可能性を知り
オールマイトの対人戦闘で
それを人に向ける危うさを
体験したかと思います」


その言葉に私は一言

私からしたら今日が
初めての授業です13号先生!





13号「この授業では心機一転!
人命の為に個性を
どう活用するかを学んでいきましょう
君たちの力は人を
傷つけるためにあるんじゃない

助けるためにあるのだと
心得て帰ってくださいな
以上!

ご清聴ありがとうございました」



その拍手と先生のお辞儀に思わず
私はすげぇと思いながら
歓声の拍手を送った
それにしても13号先生は
癒しキャラですね。可愛い。




相澤「そんじゃあまずは」


『・・・待てよ、おいおいおい嘘だろ
やっぱりヤバイ勘当たってんじゃん』

相澤「あ?どうした羽黒・・」


都が急に低い声を出して戦闘態勢で
構えだした先を皆は見る



都は一人虫の知らせを感じ取り
嘘だろ、と顔から血が失せる感じで
倒れそうになるのを堪えた



アレに察した相澤は
・・
皆を一塊になって動くなと指示


相澤「13号!生徒を守れ!!」

「なに、あいつ・・・」

相澤「ヴィランだ・・・」

その言葉に生徒がどよめく
私は一人目の前のヴィランを見ていた

私の最初の授業はどうやら
本物のヴィランとの戦闘になってしまうらしい


「都、やっと君に会える」 《後書きスペース》