秘密をまぜても美味しくならない

私はこの個性が裏でも少人数が知っているとは知らなかった

知りたくもなかった



私だけが知っている事なのに



秘密をまぜても美味しくならない



「13号にイレイザーヘッドですか
先日頂いた教師側のカリキュラムでは
オールマイトはここにいるはずですが・・・」

相澤「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」


「どこだよ、せっかくこんなに
大衆引き連れてきたのにさ
オールマイト、平和の象徴、いないなんて」


「子供を殺せば来るのかな?」


ぎょろっとした殺気に生徒は固まる


その中で唯一睨み返した人物がいた


『ーー死柄木・・!!』

「お前知ってるのか!?」


都はとっさに名前を出したことに
しまったと言わんばかりに
ぎょっと目を見開いた
ヴィランが死ぬほどわんさかと溢れてきている

・・アニメで見たよりも人数多くないですかね?
ちょっと死柄木さん、話違うくないですか?
そう思いながらちょっと名前知っていただけだよ
とだけ言って死柄木の居るところをにらんだ


死柄木「おい、お前のターゲットは捕まえろよ」

「ーー分かってるって、いうか」


いきなり死柄木の場所から都の目の前に来た
ヴィランに相澤は生徒を離れさせ都に
逃げる様に言う


?「君が伝承の人間かぁ
やぁ!君のおじいさんには
随分と楽しませてもらった事が
あるんだよね」



その通りに都は身構える
その前に轟と八百万が前に出た
都に何の用だと低い声で言う

相澤も何かを仕掛けてきたその瞬間を狙うべく
じりっと一歩足をすりつつもそこから動かない





それを横目でちらりと見るヴィラン
直ぐに都の方を向いてそんなに警戒しないで
いいのにーと笑ってへらへらする


「単刀直入に言おう
今日君は君と誰か知らないけど協力者しか
知らない情報及び君の心に種を植え付ける」

君とおじいさんがもう個性を使えなくなる様に

それに八百万や轟の後ろから「だからなんだと」
声が低い状態で目をぎらつかせる
見せた事無いようなその気に一瞬
周りの空気が冷えた


『お前に私の何が分かる
こんな場所に何で、お前が居る』

フク「(都止めておけ!
今回は引き下がれ!おま)」

『(黙っててフク、こいつかなりヤバイ)』


下手をしたら本当にヴィランに殺されかねない
そう思っていると先に動いたのはヴィランの方だ

軽くお辞儀をしてこう名乗った

「私の名前はトラウムだ」





そうして消えて死柄木の元に行ったトラウムに
都はふと一つの決意をした



嗚呼、こいつは倒すべき存在だと。


相澤「お前ら早く逃げろよ!」

そう言われてから皆ハッとなり
直ぐに反対方向に向かってドアの
前に走るように足を動かした

都は未だに驚いて目を開いたままで
耳郎が手を引いて離れようとするも
全く動かない

飯田「何をしているんだ
緑谷君!羽黒君!耳郎君!
はやく逃げるぞ!」

耳郎「いや、都が全く動かないんだって!」

『皆帰って来い!そっちに行くな!吸われるぞ!!』

耳郎「え?」

『止めろ早く戻れ!!』

「ーーーその声で直ぐに戻っても
私が散らしてあげますがね」

相澤「しまった!」

相澤が既に多くのヴィランを相手にしている時に
一番やっかいそうなヴィランを逃がしてしまったと
後悔するもヴィランが溢れかえる場所に
足止めを食らい舌打ちをする





『駄目だ、落ち着け私、まだ駄目だ・・』

耳郎「え?都、何言って」

『走って!ほら早く!!』

緑谷「え!?ちょ!?羽黒さん!?手!てええええ」

耳郎と緑谷の手を取り一気に走り出す
それと同時に風を操り更にスピードを上げた

黒霧、そいつがワープゲートで生徒を囲んだ時に
都は一気に耳郎と緑谷を放り投げた

それと同時に緑谷達は飲み込まれる
都はとりあえず一安心かと一息息を吐きだしてから
ゆっくりと後ろに下がり

飯田に伝言を頼む


『飯田君!委員長としてココは任せるね!
私は相澤先生の場所に行く!』

飯田「待て!羽黒君!!」

黒霧「させませんよ、あの少女の行動を
邪魔をするものは私が止めておけと言われているんですから」


そういって都が走って行った後に黒霧が
はだかるそれに都は帰ろうかと思ったが


昔の記憶がよみがえり頭の中でこれから
起ころうとすることが流れ出る


『ーーっ!ごめんなさい!皆!!
相澤先生じゃなくて、
イレイザー・ヘッド!!
今行きます!!』


そういって走ってからジャンプをして風を呼ぶ
するとすぐに下の方まで一気に加速して降りていく途中に
都佑はペンダントをギュッと左手で持ち呪文をとなえる


『光の力を秘めし鍵よ 真の姿を我の前に示せ
契約のもと、"都佑"が命じる!封印解除(リオーネ)』


キーンと音を立ててペンダントから杖が出てくる
大きな杖は1メートルちょっとはある

杖を空に出てきたら右手で取り
くるくると回して着地と同時に構える



「ああ?なんだあいつ、変な格好してんな」

相澤「(羽黒!?どうして)」

『フクちゃん!援護お願い!!』


フク「ったく!お前後で説教だからな!!」

そう言った都にフクは空に上がり都のカードをみながら
唸り声を上げて少し辺りを光に包んだ



『お願い力を貸して!!(ごめん轟君デク君!)』


一気に三枚のカードを空に投げてケーラと言う
するとカードからオレンジに近い赤と赤青の色と
緑の色が身体に入る
三枚も入ったのに加えて杖を剣の様に持つと

ヴィランの半数が都を見る





「何を取り出したんだ?魔術か?」

地面に大きく片足を付けると少し多めに居た
ヴィランの方が大きく氷漬けになってしまった


『(あ、やばいかも・・・)』

「あいつを殺せえええええええ」

『ですよねー!フライ!!』

軽く走りながらフライを呼び出し背中に
羽根が生えるのを感じながらすぐに空に上がる

流石カード(仮)の威力はある
それなりに飛べるが自由が余り効かないのが難点だが
試練も何も借りるだけ借りて来たので
文句は言えないのだが

それにしても敵が多い


卑怯と言わんばかりに攻撃が襲い掛かるも
何とか避けて相澤先生の傍に向かうように心がける



『それにしてもこの
ヴィランの大群には驚いたよ。
私も成るべく相澤先生よりも
多く退治しておかないと!』

そう思いながらも大分気絶しているヴィランに
少し安心を持つが油断は出来ない


今なんとかフクが人間体になり風で辺りを蹴散らしているが
今私が持っているカードはイレイザー、ファイアー
コールド、フライ、シールドの五つしかない

然しこの五枚を一気に出して勝てる人数じゃない事は明白



『(とりあえず1日三枚が限度なんだけど
こんな時に限度とか言っている場合じゃない!
とにかく早くかつ迅速にこの状況を乗り切らないと!)』


そう思っていると矢が飛んできた
直ぐに避けると目の前にはヴィランが居て


「しねぇええええ!!」

相澤「(間に合え!!)」


イレイザーの捕縛武器で何とか
都はすれすれで助かり傍に降ろす


相澤「羽黒!お前何で逃げなかった!!」

『あんな状況で逃げる馬鹿が居ますか!!
こんな大勢を男一人でしかも個性に限られている
貴方に完全に勝てる相手じゃないこと
位わかっているでしょ!?
・・・私も戦います』

相澤「駄目だ!」

『駄目じゃないでしょう!?
今更言ってももう遅いですよ・・』

そう背を向けてヴィランの方を見る
死柄木がにやりと笑っているような目でこちらを見ていた

どうやら何も今はしかけないらしい
不気味な事この上ないのだが、それはそれでありがたい


都はとりあえずこの場所からどうやって多くのヴィランを
気絶させようかカードがある場所をさすりながら考えた


『(今三つ同時に使えるがこれで何時まで持つかだ)』



相澤「準備はいいか?」

『ばっちしです。』

相澤「後でみっちりしごいてやるからな」

『生きていたらの話ですね?』

相澤「生きるんだろ。死んだら恨むぞ。」

『それは結構!フク!一気に行くぞ!』


そう言って走り出した都にヴィランが襲い掛かるが
眼が赤く光り辺りの個性が一切使えなくなる


『ごめんねヴィランさん。
今の私の眼はとっても潤っているんだよね!』

そう言って辺りを氷につけてなんとか身動きできない様にする




それに段々焦りだした死柄木


死「なんであいつがどんどん倒していくんだ・・
まぁトラウムが言っていた情報通りだからいいけどさ
あんな個性初めて見たよ・・」

黒霧「死柄木弔、あの少女はどうしますか?」

死「トラウム曰く「あの状態はまだ不完全だから
少なくとも使える近い状態になるまで泳がす」
だってよ。

全く俺に指図しやがって・・まぁいいけど。
成るべく育てる為にあいつを見るようにしたしね
俺あいつの事気に入ったよ。」


そう死柄木は笑って言う
黒霧はそうですか、と言って相澤と都を見た

相澤からは段々汗が浮かび上がってきているのに
死柄木が目を付けて飛び出した


相澤「っ、本命か!」

『相澤せ・・(駄目だ、私が入って
いい場所じゃあない!周りのヴィランを
片づけるのが先決!!)』

そう意識を別に追いやって
段々気力がなくなってきているのに
都は気が付いた


すぐに個性を一つに絞りヴィランとどうやって
居ていいか考えているとトラウムが目の前に出て来た

その空気はとても良いものではなくて
息が止まりそうな程恐ろしかった


「なぁ、お前の力ってそんなものか?」








やけにヴィランが少ないなと思いきや
都の方にトラウムとかヴィランが居た事に
舌打ちして助けに行こうとするが

死柄木に邪魔をされる



死「イレイザーヘッド、目の前で
女の子が消えてしまえばどうなるか、
見てみたいとは思わないかい?」


相澤「っ!!逃げろ!羽黒!!」

『え?でもーー』

直ぐに死柄木がターゲットを変えて
都の元に走るがトラウムが待てと静止した


トラ「そんな事はさせない」

死「どけトラウム、逃げるぞあいつ」


それに都は逃げようとするが
気力が少なすぎて頭の回転が回らないまま
その場に座り込んでしまった


相澤は直ぐに都の方に方向転換するが
死柄木が相澤の方に向かい手で肘を受け止めるが



相澤「ぐっ・・・(肘が!」

死「嗚呼、かっこいいなぁ、
かっこいいなぁ!イレイザーヘッド!!

こんな大勢のヴィランにたった一人で
立ち向かって生徒に安心をさせたつもりかい?

それに加えて都を目の前で庇うだなんて
かっこいいなぁーヒーローは!!」


『相澤、先生・・・』



意識が朦朧としている都に
相澤は大丈夫かと声をかけるが
殆ど意識がない都にかけても

無意味かと思いながらも手を取って
死柄木から逃げる


死「でもね、本命は僕じゃないんだよ?」

イレイザー・ヘッド


その声を聞いた直後
都と相澤にも背後に黒い影が見えた




《後書きスペース》