四足歩行の思考

夜、声がかかった。

『…のっくん、』

「や、元気じゃないね。どうしたの?」

『ねぇ、もし、回復させて、一番元気だった
時間に戻せる事が出来るって言ったら、どうする?』

誰かから、何か言われたのか。
そう思ったオールマイト、否、俊典は考えた

「…代償、何か教えてくれるなら。」

『ひみつ』

ギリギリ、ミチミチといった方がいいのか
頬を左右に広げて言えといわんばかりに
顔が近づく。こわいですねー

「…ったく、どうせ記憶を差し出すとかじゃないのかい?許さないからね?」

『何故ばれてる…!!!』

「よーしとりあえず右頬か左頬、どっちがいい?」

殴るつもりなんですよね!?その行動!!!

「まったく、何で呼ばれたのか知らない癖に、君って奴は」

『えへへ…』

「墓場まで持って行くつもりだったんだけどね、この気持ち。」

どうやら伝えないと難しそうだ。
そう言った俊典に都佑はきょとんとした

「小籠、君が好きだ」

・・・・・・


『…ん!?』

「あの時約束した、事、覚えていないのかい?」

『いいい、いや!覚えてる!覚えてるけど!!!』

ーのっくん!私のっくんのお嫁さんでもいいからね!

ーえ〜、なにその上から目線…

ーえへへ!もしのっくんが好きな人居なかったら、私でいいよ!


『あーんな五歳児の約束嘘に決まってるでしょ!?』

「まぁ歳はこっちが取ってしまったし、
見ての通り見た目も悪いから迷ったけど…」

君はそんな事、言わない子だって、覚えているからね。
そう俊典…のっくんが木にもたれかかる

じりじりと後ろに下がっていたらしい。いつの間にか。
いやー逃げたい非常に逃げたい。顔に熱がこもる。

『いやあの…えっと〜!』

「なに?それとも、私ではダメかい?」

+++++++++++++++++++++++++++++

言うか、迷った。
実際もう歳だし、もう引退というのに、学生に手を出すなんて。
しかし、いつもう死ぬか分からない程、寿命が来ている。
それに彼女は言った
"力を使えば、寿命は増えるし、若返るけど、使わないのか?"と
その言葉に、動かされた。
其処まで考えてくれるなんて、君の気持ちはそうお人よしじゃあないだろう?

私が一番しっている。
たった、三か月の記憶なのに、
まるで何年も居たような記憶がある。

いや"居た筈なんだ"確信がある。
なのに、記憶が幼少期ですっぽり抜け落ちている。
すとんと来ないのだ、それはつまり

彼女が記憶を持っている。
その記憶を私に渡す事で、寿命を若返らせようとしているのかもしれないが、
あいにく、もうしたい事は大体終わってしまったし
それに君が来た時点で終ろうとしていた計画が全てなかった事になってしまった。

「ねぇ、小籠?」

そう声を掛ける、すると耳を真っ赤に染めて、もじもじして困った顔で此方を見た
…あぁ、君って子は本当に、男を知らないな!!

『え、っと…その、』

嗚呼、本当は抱きしめてあげたいが、これは私の欲であり彼女の欲ではない。
だが…

「その感じ、好印象って事で受け取ってもいいのかい?」

『ふぇっ!?』

びっくりして飛び跳ねた彼女に、私は少々いたずら心をくすぐらされて我慢の限界が来ている。

「なに?それとも、私では、ダメかい?」

やはりこの身体、年齢もある。ってか年齢差的にまずくないか?
あれひょっとしなくても私捕まる?

『べ、べつに…その…や、やっぱ考える!』

「あっ…いっちゃったか〜」

一瞬逮捕の予感がしたが、あの感じで行くと、どうやらまんざらでもなさそうだ。
そう、男は捉えるからね?この周りの男が、君をどうみているのか
本当に分かっているんだろうか。そう元プロヒーローの、俊典は呟いた。

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心臓が止まらない
いや止まってはいけないんだけど
いや止まって欲しくもないんだけど

違う違う違うそうじゃない

今日は幸いなことに、土曜日の夜で、明日は休みの日
明日の予定も何も入れていないので、特に寝なくても大丈夫。
いやいやそうじゃないそうじゃないのだ

『え?え?え??どういうこと!?』

のっく…あの、意気地なしで、怖がって
無理しか言わなかった子供が、

『まさか大きくなって、告白してくるとか…』

しかも、記憶を改ざんしているのバレるのも遠くない。
勘づいたのか…まぁ無理もない。
だって、彼と一緒に居たのは高校生の最後までなのだから。

『雄英の建物に迷子にならないって、居た記憶が
身体が覚えているなんて誰が言ったら分かるかよ…』

流石に三か月は無理だったか、半年って言って
三か月って突っ込ませる時点でアウトか。
どちらにせよ、覚悟は後で決めなければならない。

私だって、この呪いが解ければ…そうだ

『この、呪い、解けたら、私』

一体、生きていられるのだろうか?

既に、多くの場所でカードの使用を経験しているし
最近では俊典の力を増強&回復で大分力を使った。

『…対価、あるのかな』

もう何も残っていないと思うのだ。
私の死よりも、更につらい事?
一体何が待ち受けているのだろう?

それに、彼を巻き込めるわけがない。

仮に、ずっと好きだったとしても。

『…ばか、こんなつもりじゃなかったのに。』

どうして、どうして胸がどきどきするのだろうか。



















































































《後書きスペース》