時間は私を忘れさせてくれる
私は私ではないと
私は君であると
そう言い聞かせて、私は私を殺したのだ。
私が、私を、真っ黒に染め上げる
『君が私を何度でも呼ぶから』
私はこの世界にまた戻って来れるんだ。
『ね、そうだよね?』
未夜
そう亡くなった筈の少女に声をかけた
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知らない場所、と言っても分からないか。
私も一体この有様をどう伝えた方が良いのか
分かりゃしなくて
今凄くスパゲティーが食べたい。
いや別にそんなこと今話すことじゃなくない?
何かそんなことを言われている気がしたが、この真っ白な世界で何と言えとは酷なものがある。
真っ黒な世界だと思ったのに急に真っ白になったこの空間
悲しいことにカードの使用は不可能らしい。
そもそも鍵がないからだ。
先程まで持っていたんだが、ん?
『あれ?私さっきまで何してたっけ?』
…5秒経っただろうか?
考えても仕方ないのでとりあえず歩いてみる。
一歩二歩の感覚も分からない
それ程真っ白なのだ
影もなければ空気もあるのか分からない
何しろ風が吹いてないのだ
『マジでここどこよ。私何考えてたのかが答えなの?何なの?ツッコミ大会開催するの?』
別にしてもいいけど、1つ言えることがある
絶対意味無い
『いや確信持たれてもな〜』
だとしても、意味がないことをしても無駄だ
とりあえず思い出せる所まで思い出してみよう
『昨日は〜ご飯食べて寝た』
結論から言おう。覚えていない。
冷や汗よりも鳥肌が先だった
何時もならもっと沢山思い出す筈だ
思い、おも、思い出すか?
いや結構いつも通りな気しかしない。
『かと言って、カードの事は考えられる』
ひょっとしたらこの世界は
未夜と一緒に暮らした世界なのかもしれない
それなら何処にいようとも
唱えられたら勝ちである。
ーね、もしまたこの場所に戻れたら、
こう唱えて?
『みーつけた』
突如目の前に大きな木が現れる
「やっと帰って来たのか、1月と2時間遅いわ」
『ぎゃあああああああああ木が喋ったああああああああああああ』
「…落ち着いたか?」
いいえ。中身は落ち着きなど知りません。
辞書にないんだよなーと小籠は感じつつ
木の根元に腰掛けた
「お前さんみたいにワシを即効で呼び出す等ないからのぉ」
『さっき遅れたったでしょ』
それはこの世界に来ること
そう樹木は言う
なんだろうこのおじいちゃん
聞いた事ある男性のトーンだが忘れた。
「それにしても、普通ならこの世界に2度も来れない筈なんじゃが」
来れないの?
「お主はあやつの継承者かの」
小籠は未夜のことだろうかと考えると
その子も関わっとると答えた
「お前さん、神の子になるつもりか?」
そんなことを言った覚えがないのだが
とりあえずうんと言っておこう。
「今のように記憶は持たぬ。誰もお前さんを知る事はない。」
それが神の子になることであり
感情を差し出してなれるのだ
『記憶はない。でも何かあるの』
誰か分からない
なのに誰かが私の名前を呼んでくれる
しかも先程からずっとだ
「…マクベスの世界」
『え?』
「この世界こそがマクベスの世界じゃ」
『…嘘』
今までのマクベスの世界は
単なる繋ぎ、この世界に来る切符を
入手しただけの事らしい。
「この世界は自分の願いが叶う場所じゃ。
未夜が望んだものは叶った。
お主はこの場所にいた。」
なのにも関わらず、小籠は望まなかった。
『え?』
「未夜は望んだ。この者に私の全てを捧げる。だからこの子に不幸が起こらないことを。なのにお主は望まなかった。否望んだが叶えるものではなかったのじゃ」
子供が望むのは「叶わないままでいい」ことなのだから
『じゃあ、この世界は』
「神の子になる事が可能な審判場所と言った方が良いのかの。お主が言っておるのはこの先にあるものじゃ。」
そこに行くことはまだ許されておらん
そう言った樹木に何故かと問う
《後書きスペース》