飛ばされた
記憶
「くんな、」
デク。
その言葉が、寂しそうに、救いを求めていた。
私と、同じ。
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生徒41名のうちガスによって意識不明15名
重軽症者11名、無傷は13名・・・・そして
行方不明、2名
「いるだろ、内通者」
そうピリッとさせたのはここ、雄英高校緊急会議室
そこで会話をしていたのは教職員である、一人、マイクだった
「合宿先は教師陣とプッシーキャッツしか知らなかった。怪しいのはこれだけじゃねぇ、ケータイの位置情報なり使えば生徒にだって…!」
「マイクやめてよ」
「やめてたまるか!洗おうぜ、この際徹底的に!!!」
「お前は100%白という証拠がだせるか?ここの者をしろだと断言できるか?」
その問いに、唸るマイク
生徒にいるのか、中にいる教師陣なのか、
分からない以上、内通者探しは見送ることになった
「ところで、此処に彼がいるのは?」
そう聞かれたのは壁に立っている人間型のフクだった
「…俺だと?」
「いや、それは…」
「今力を使ってもいいが、行方不明者の話になる。」
そう、爆豪だけでない、ヴィランに行方を晦まされた人間は
「羽黒都、成績は上に近いが下の方。好きな食べ物は白米。最近は若菜のおにぎりが好きだ。」
「何がいいてぇんだ!」
「俺はあいつ並みの力が使えるが、彼女の魔力との契約として、効果を発揮するだけであり、彼女が命令したものはおろか、力を使う事は基本的に出来ない。」
「此間の試練の時は?」
「アレは別だ。試練と言っても、全員で力を貯めていたもの、まぁ人間でいうオナラみたいなものだ。」
いっきに出すだけのものであり、有効活用するものでは本来ない。
「それに都の言っている事は分かる。伝えるぞ。」
フクは元々フクロウとして都の元に現れた
それが主人としても契約者としても、正式な状態だからだ。
しかし、その都が人間の状態にフクだけでなく、仲間を全員人間に変化させた。
それはつまり
「"隠れろ、見つかるな。私が帰ってくるまでに、力を一欠けらも使わせない"」
そういわれなくても、力を使う時に発動するもので、
考えないとこっちに攻撃を出すなんて出来ないんだが…
「彼女と通信は?」
「出来なくはないが、力を使うんでね、奴らにバレる。
加えて自分の力を使えるってことは、彼女が俺達の力を
奴らが利用するって事だ。」
「都さんが使いたくも無いのに、命令して、貴方たちが
誰かの危害を加える事を現実にさせたくない為ですね。」
「嗚呼、そういう事だ。」
同時に、彼女は優しい。
危害を加えるから、怖くていやだ。ではない。
危害を加えた人の不安を感じ取り、自分が蒔いた種に強い罪悪感を感じるのだ。
「悪い事は、許されない。そう教育してきたからな、あいつ自身が」
「ーヴィランめ…!ゆるs」
ーが来たー!わーたーしーがー?
チョット失礼、そう言って消えた彼に、軽いため息をついたフク
隣にいた魔女が「失礼極まりないわ」とぼやいた。
恐らく自分の伝え方も入っているのであろう、視線が痛い。
「ねぇ、差し支えない事であれば聞きたいんだけど」
「?…なんですか?」
「彼女の力は全力を出せば今、どれくらいの被害が出来る?」
その校長の言葉に周りがざわついた
直後、オールマイトが外から声を出した言葉に
魔女は少し喜んだ
都が本気を出せばどのくらいの被害が出るかって?
笑わせてくれる。
そんなの、
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「世界が滅ぼせる位の価値は充分あるよ」
『喋るな馬鹿ふざけんな控えめに言って机の角に脇腹当たって悶えろ』
「凄く地味な嫌がらせですね…?」
っていうか、言葉ドンドン荒れて行ってない?
そう困惑する女性、女性陣?に深いため息をつく彼
「仕方がありませんよ、この子は良い子ちゃんなのでね。
強気な言葉は出しますが攻撃はしませんにょ」
『ぶっ』
たんまたんまタンマ!そう声が出る位に
彼が都の首を捕まえて殺そうとした殺気に
周りの何人かが抑えた
「ったく、」
「そういや自己紹介したんですか?」
「っていうかそいつの外せ」
「ええ?良いんですか?こっちもっと煩いですよ?」
「良い」
「っ寝言は寝て死ね!!!!」
わぁとっても正直。
『寝言は寝て〜えーと、ちね!!!』
「覚えなくて良いから、悪い言葉。」
「ヴィランなのか何なのか分かんねぇな!」
そう笑うヴィランに成年は続けた
「俺の名前は、そうだな…君に言うなら、こういった方がいいかな?」
ーツオラー
その言葉に、都の表情が変わり、ふわりとカードが反応した
都と爆豪の周りを風で囲み、外は槍の形に変化した
「おいおい!大丈夫なのか!?」
「可愛い威嚇だよ、大丈夫だ。」
「…おい、羽黒」
『対価は、お前、対価はどうした!!』
ほぉ?知っているのか。と眉を上にあげ、自然に顎が前後した成年、ツオラ
威嚇にしては、大分融通が利く位まで範囲を広げてくれた事感謝はする。
だが、名前で判明した。
『ツオラ、別世界の言葉で私と同じ"神の申し子"と呼ばれる枠よ。』
「はぁ!?」
「そう、正確には、君の祖先の〜だから、親戚だね。」
『先程の答えが返ってこないんだけど?』
そう睨む都に怖い怖いとツオラは両手を上げて降参のポーズを出した
「君の先々代にいとこが居たんだよ。君の先々代の小籠さんの、ね?」
僕は彼女が持つ世界が希望だった。
何も持たない力に、不思議だったある日
彼女は知らない子と一緒に遊んでいた。
それが、全ての始まり。そして終わり。
「君の記憶は、悲しいけど、小籠さんの情報じゃあない。
簡単に言えば、前世の記憶でもない。」
ましてや、今の記憶でもない。
その言葉に疑問を抱いた
「場所を変えよう。一時的に、ヒーローにテレビ通話をしてみようか。」
そう切り替わった場所は、全く知らない世界だった
しかもこのニオイ、嗅いだことがある…
嫌な予感は、当たり易いのだ。
『別世界に、飛ばしたな?』
「おい、大丈夫なのか?」
「安心しろ、お前らに危害は加えないと言ったろ?
俺の必要性はこいつのみだ。さ、中継だ。」
ピッと映されたのはヒーローの集合エリア
驚いたのはヒーローだけでない、相澤先生たちの中継所の室内にも反映されていたのだ
『っ!相澤先生!』
「オールマイト!」
ーどういうことだ!羽黒少女!爆豪少年!!
ーっ!羽黒!爆豪!無事か!!
「爆豪って子は、でも…この子は既に染めた、って言ったら?」
そういつの間にか後ろに入り、都の身体を落とした事に
相澤の顔つきが怒りに変わる
『ちょっと!えっち!へんたい!わんたっち!』
「えぇ…と、それを言うなら"エッチ!変態!ノータッチ!!"ね?君、中身大分抜けてるね…」
混乱させて満足しました。
スッキリした顔の都に、なにもされていない事に
相澤はプラドの声に落ち着きを取り戻した
「可愛い生徒だからね、今の場所は教えられないよ。」
『此処異世界だからね…でも、ツオラ、君の名前知ってるよ?』
この世界に来てから、記憶がどんどん入る。
いや、今まで誰かが閉じ込めていたのだろう。
まるで、敷地外にいれば見れる、隠されていた場所から
はなれて全てが丸見えになったかのように、
「は?」
『君の名前は、"ヴァラク"。しかも、小籠と血縁じゃあない、だから私の血が欲しいんだろう?』
首輪の力が効かない、違う
今は私の力が上回っているからだ。
『ほーん?この世界だと、やはりこっちの力桁違いだなぁ。やっぱり先祖が何かしら作ってるのか、爆豪たちと暮らしている世界と使う気持ちも感覚も段違いだし。』
「お前、何故力が!」
『ヴァラク、君力を増強させてるんだろう。この世界に戻れる事が可能って事は、
君も小籠の誰かとの血縁者か。この世界の人間であり、あちらの世界の人間ではない。』
「ああ、記憶を調整させていたのか。」
『私じゃないけどね』
あっそれ言うの。
言います言います。
そう漫才が始まりそうだったので、ヴィランの誰かの声で目が覚めた
話を戻そう
「シリアスが漫才ギャグになったお蔭でメリハリつかねぇよ」
『はははー良いではないかー気分変わるし』
ーお前達の要件はなんだ?
「ヴィランの隊長さんや、なんだい?」
「あ?…この世界を壊す事だよ」
『だそうです。』
お前は黙って居ろ。って声に子犬の声が出た。
いやー何でもできますね私ってば天才。
「全てを壊すだけのことであって、なぁヒーロー、此処にはこれないだろ。ああ!ざm」
『え?でもこの世界10数分位しかいれないよ?』
その声に通話中のヒーローとヴィランの声が重なった
『え?え?無理だよ?あと、記憶も消えるから、無かった事になるから、今のうちにギャグ言って!ほらほらほら!!!』
嫌無理だろ!月がすっぽん!
そう言ったヴィランの心は強いと感動をしている都とは別に
爆豪は少々混乱をしていたが、オールマイトの声に顔が向いた
ー爆豪少年、羽黒少女、必ず、必ず助け出す!!!だかr
そこで世界は切り替わり、通信も切れた。
ぎゅいんぎゅいん煩い時空のゆがみというか、
耳障りな音に、耳を塞ぎつつ、元の世界に戻ったと安堵する一同
そのざわつきに都は爆豪に近づき作戦を伝えた
『ーオールマイトが来たら、君だけ逃げてね。』
「ーは?何でだよ。おめぇが」
顔を変えた
優しい目付き、きっと、こんな表情をしていた。
あの子も、きっと。こんな表情をしていた。
その顔に、爆豪は、生きろよ。とだけ呟いた。
それに、私は深くうなづいた。
さぁ、時はみちた。
《後書きスペース》