前回のあらすじ
ヴィランの言う事に従いました。
『あー罰で済んだらマシな方だな。こりゃ。』
「まぁ君のしてること僕が指示していないからね。」
『だって、ヴァラク、君が私の首跳ねるでしょ?』
「あ、バレてた?」
バレバレだ。身内となれば安全に彼のいい方向に従うべきだ。
爆豪を戻したのも、この会話が自由に出来るからだ。
『私の力を使って、この世界を壊さないくせに』
「あ、其処までバレちゃってたの?」
『全部、見ちゃったからね。』
賢い子。そうぼやいたヴァラクに、都は首を横に振った
「羽黒少女!!!何故!」
「ほぉ、手に入れたのか。力を」
「まだ実験もしていなければ、本人の同意入れてませんけどね」
『だって、このまま逃げたら貴方私の首跳ねるでしょ?
yesかハイの二択じゃない?無理やん?お家かえれんわ。』
そう駄々をこねた都に、ヴァラクは笑いそうだねと答えた。
「一旦休戦だ、オールマイト。」
「何!?彼女をどうするつもりだ!!」
「んん?女神の事を知らないのか、はははっ、とんだ分からず屋だね。君は、」
ー死柄木はね?君の師匠の子供だ
その言葉に、オールマイトが静止した
「羽黒、と呼ばれているのか。女神よ、」
『あの、その言葉凄くぞわぞわするからやめてくれる?』
そうだ、と言わんばかりに、許可を得た所だろう
ヴァラクから拘束されていた感覚が多少緩和された
「オールマイト、それだけじゃあない、なぁ、幼い頃近くに可愛らしい子がいたらしいじゃないか。」
「としのり!いう事を聞くな!!そいつh」
「彼女は、その幼子の生まれ変わりだ」
言葉に、疑問を持ったオールマイト、顔が歪む
「ふふふっ、君のその顔が見たかった!!!
彼女の名前は、ツオラ・アステル。
この世界の創造主に一番近い神なのだから!!!」
『あーあ、ばらしちゃった〜』
「神、コゴ、が?」
こご、だなんて。
『それ、のっくん。昔の名前だよ、ばかっ。』
そう笑って首を傾げた
宙に浮かぶ蜻蛉の羽を閉じ、本来の姿に変化していく
着ていた服は入れ替わり、胸のあたりにひし形の穴に
模様が描かれる
腰に白いシーツが左右に広がり、股に近い所まではだけ
真っ白な服装に切り替わる
ビギニ、に近い形で、お腹周りの服は消え、
後ろにマントの様に広がった布は宇宙の様に
色が変化しつつ、足先のほうの布は
円を描くようにくりぬかれた
「わぁお、流石に血筋。手出し無理か〜」
『別に手出しても良いけど、多分器にならなくて死ぬよ。』
首元にあった髪の毛を片手で上にあげ、左右に首をふって整えた
真っ白な髪色に、目の色は真っ青に染まり上がった
『のっくん、今まで黙っててごめんね。』
「っ!コゴ、いや羽黒少女!何故…」
『私もずっと記憶を誰かに、いや、この話は別でしようか。』
「私も聞きたいのだが、ダメなのか」
可愛いじゃねぇか。でもダメです。
そうワンフォーオールに伝え、オールマイトの前に背を向けた
『…ワンフォーオール、お前私の名前を呼んだばかりか?』
「いいや、今!市民の前で、お前の力で問う。
この世界が滅ぶ時代は一体何時だ?」
そんな、簡単な話を。
『…近々、とでも言っておいたらどうだ?』
それが、100年、千年後になるかどうかは、知らないが。
『あと、こごちゃんのままでも良いよ。りっくん。』
「っ!何故…!何故君が!!!」
私だってこんな事で出会いたくなかった。
頭が破裂しそうなんだ。
「アステルよ、オールマイトを殺せ」
『私の役目ではない。不可能だ。』
・・・・・・・
「は?」
『この世界を滅ぼす人間がいる時点で私のでる幕ではない。
尚且つ、ただでさえ記憶が混雑しているんだ。
私とて人間の身だ。神の手を維持しているかどうかわからない。』
呼ばれたから、力が発動しただけのこと。
あの世界で消えている筈の記憶だって受け継がれているのは
少々おかしい話である。
『お前の未来は目に見えている。
ワンフォーオール、私は努力している子が好きだ。
手を伸ばしても伸ばしても、届かずに笑ってしまう子がな。』
「そうか…なら!殺すのみ!!!」
愚かな、そう都は出てきた脳無に首を横に振った
『オールマイト、ヴァラク。個性の発動許可を。』
「…仕方がない。」
「良いよ。ああ、僕は殺さないでね?」
愚問。そう都は右手を下ろした
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中継で、見るしかなかった。
あの時、羽黒さんが来なかった理由が、今知った。
彼女は、人間ではなかったと。
神々しいまでに、目を細めて、下を見ている。
白い髪が宙でうねっている姿に、誰かが美しいと呟いた。
「あれ、本当に、」
「嗚呼、あいつだ。」
ー力を使っていいって許可が出た。まぁ、イレギュラーだから対応はサクサクっとしておくぞ。
そう呟いた彼女の周りに火の鳥と水の鳥が現れる
顎があるのか、鳥たちのくちばしの下、喉元をさすり
良い子だね。と愛でていた
ー奴らに制裁を。
そう手を前に出した直後、脳無達が粉々に砂になっていく
何十と居た敵が綺麗にいなくなってしまった
その情景に、僕は、緑谷は呆然としていた
いつも笑っていた子が、オールマイトが、こご、と呼んだ声がした。
笑って、りっちゃん。と呟いた都は近づいて頭を優しくさすった
何かを言っているが、口パクで、何となくわかってしまった
ー大丈夫、私はずっと見守ってるの。
ーやめてくれ、どうか、もう、
力を使わないでくれ。
その言葉に、胸に何かが刺さった。
オールマイトの好きな人、そう感じた。
羽黒は、笑っていた。とても嬉しそうに、笑顔で。
ーワンフォーオール、私の力は使用する事はもうない。
この世界が、絶望し、全ての生き物が消えない限りは。
ーだから、私は君たちを見守る。そして何かがあれば、私が受け取る。
それが私の仕事であり、ルールであるのだから。
寂しそうに、彼女は笑った。
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「そうか、なら…私の前で思いっきり倒せる力をだせるのか!?」
「ーがんばって、オールマイト!」
そうか細い声がした。
生きている女性だ
まだ救える可能性が充分にある
避難させなければ、そう動くが風が静止させる
「君はもう人を救えない。分かっているだろう?」
「っ!」
そう告げられた事実。しかし、この力が世間にバレてしまった以上、やる事は一つ。
「…そうさ、ヒーローはとても我儘なんだ。」
『だから、私は見つけたの。』
「『だから、負けないんだよ』」
羽黒、否、今はツオラ・アステルと名の元に、オールマイトの傍に寄った
「こご!君は逃げろ!!」
『ばーか。そんなボロボロで何が出来るよ、力を貸すよ。世界のヒーローさん。』
かの者に、栄光と、光よ。
『回復は任せろ。多少の運命なんて捻じ曲げちゃえ。』
「…君には助けられてばかりだ、」
『ばーか、いくよ。』
光が集まり、彼の力に引き寄せられる。
空に上がり、調和を保つ。
それが私の今の仕事。
「渾身、それが今の最大の力か」
「まぁ、彼女の力もあるが、それだけじゃあないと。」
『皆の力さ、"まだ"お前の手で終らせないとね!!!』
翼を広げる、目を閉じ、オールマイトの背中に手をついた
弱弱しくなった身体、私はずっと忘れさせられていた。
この身体を、誰よりも知っていたのに。
『光よ!我がアルカナの星々よ!かの者に!力を!!!』
「スマッシュ!!!」
最大の力を使い、都も回復に徹した。
だが、甘い
「甘くなったな!!!」
いや、記憶が繋がる
彼の周りの人たちと、優しい女性と
小さな少女の笑顔が
「うぉおおおおおお」
ワンフォーオールの顔に思いっきりヒットし、
彼は地面に深く突き刺さったまま、動かなくなった
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歓声が、聞こえるかもしれない。
「ーーー!」
声が聞こえる。しかし、
「都、君はとても優しい子だね。」
だれも傷付けない様に、ふるまった
『いいや、代償は多すぎる』
「ふふっ、また君の元に現れるよ。その時はーー」
そう消えた、ヴァラク。
彼は、何処かでまた出会うだろう。
「…次は、君だ。」
そうオールマイトが仕事をしたあと、ふらふらとやってきた
直後、びんたされた。
「おーるまいとぉおお!?」
「びんたしたーーーー!!!!」
「こら、テレビは止めなさい。もう仕事外の話だよ。」
そう師匠が笑っている一方で、
『いった!!いった!!!暴力反対!ばーかばーか!!』
「っ!こご!君って奴は!何故隠れて生きていたんだ!
というか生まれ変わりってなんだ!知らないぞ!!」
『私だってつい数時間前に知ったんだよ!ってか、
あんたはさっさと風呂に入るなり手当てされろ!私は力を、つか、いすぎ、て』
そうふらりとした都に、オールマイトは手を伸ばし胸に寄せた
白いシーツに汚れがつくと、思っていたが、彼女はそれを心配する前に眠りに入った。
「…ったく、馬鹿は君の方だ、小籠。」
《後書きスペース》