02





「・・・ん、ここ・・・。」

あぁ。転生したのか。
真っピンクな部屋。
私の部屋は白い。故に、転生したと感じた。

「起きなさーい!夢!!早く起きなさい!!」

お母さん?
私は起き上がり、ベットから下りた。

「お母、さん?」

「何、アンタ。変な顔して・・・ほんと、今日は友達とクリパ?だっけ、まぁ。遊ぶんでしょ?」

クリパ?クリスマスパーティーの事か。

てか、私。前世でクリパやるような知り合いはいないよ?
それにこの体。自分の体じゃないみたい。気持ち悪。

「あ母さん、美人ね。」

「何、アンタ。変な事言って・・・私が美人なのは当たり前でしょう?女優なんだから。」

は?女優なんだから??

「あ母さん、女優なの?」

「はぁ?ほんと、あんた変よ。熱でもあるんじゃない?」

そっか、不自然だよな。

「ううん。なんでもない、ちょっと寝起きで頭が混乱してたみたい。じゃあ、私。着替えるから。」

「あら、何時もなら二度寝するのに。・・・じゃ、行くわね。今日、ロケ詰めなの。」

本当に、女優なんだな。
てか、二度寝って。どんだけ自分の事が出来ないの?来世の私。

「あぁ、頭が痛い。」

頭痛が収まらない。それに、さっきからあちらこちらに知らないはずの記憶が流れる。
多分、来世の私の記憶かな。
やっぱり慣れないなぁ。
でも、少し。思い出してきた。今日は仲のいい三人組でクリパをやるらしい。

「着替えよ。」

クローゼットを開ける。
中にはピンクや白などメンヘルな色ばっか。黒がない。
私の趣味は黒とか白とかシンプルなものなのに。
仕方ない。私は白のセーターと青い縦縞のロングスカートと黒いロングコートを取り出した。
これでもいい方である。

服、買え変えよう。






「可愛い。」

着替えて、鏡の目の前にたってみれば可愛らしい女の子。

パステルカラーの水色の瞳。陶器みたいな白い肌。金髪。あぁ、うん。フランス人形みたい。鼻筋も通ってるし、輪郭も綺麗。ただ、少し童顔だな。


「転生したんだし、こんなものか。」

と、自分を納得させ。思い出した記憶に頼りながら最終出発時間の十時に間に合うよう着々と準備を進めていく。




「ん、よし。じゃ、行ってきまーす。」

11時に新宿駅。
なんでも新しいカフェ巡りをするらしい。
タピオカ、とか食べるのかな?あーでも、タピオカは古いかなぁ。
私は、自分が思ってたより流行に疎いらしい。


一人馬鹿らしい事を考えてみれば最寄り駅に着く。私は最寄り駅のホームへと改札口にパスモを翳した。

「・・・?なんか、見えた??」

いや、絶対見えた。
今、変な黒いもの見えた。なんで?
いや、見間違えかな?溢れる記憶で脳が混乱してるんだよ。
目を擦ってまた辺りを見回す。何もいない。

「やっぱ、見間違えだよね。」


嫌な予感。



私は虫の知らせを気の所為と済ませ。声高い音を鳴らしホームへと止まった電車へと乗り込んだ。








「あ、居た。」

「夢?珍しいね。アンタが早いとか。」

え?五分前だよね??来世の私よ、どんだけ時間にルーズなんだい??
私は、内心呆れながらも、
幼稚園からの親友である新垣さくらと対面した。

「いやぁ、ママに起こされちゃってねー。」

「ふぅん。服のコーディネートも違うし。いっつもはThe量産型みたいな服なのに。」

と言う彼女は韓国コーデと言うやつなのだが。短いスカートとか寒くないのかな??


「あ、ごめーん。遅れ・・・え?夢が居る!!珍しっ!!」

小学校からの友達、大野真央。
お姉ちゃんみたいにしっかりしてて、家事が得意。服のファッションは緑のセーターに紺のジーパンとコート。割かし普通のファッションだ。

「って、服もなんか違う。え、何?熱でもある?」

「ほんと、夢なんか今日変だよね〜。」

「そんな事なくね?てか、はよ行こ。」

「あ、戻った。」

「ほんとだ・・・寝惚けてたの?」




あぁ、懐かしいなぁ。


三人で並んで歩く。新しく出来た店やカフェ巡り。お金が減ってく感覚を感じ、私は一身に楽しんだ。

本当、私じゃ考えられない。今は、来世の私が私の体を操ってる、そんな感覚がした。

「って、もう夜かぁ。寒っ・・・イルミネーション見に行こ。それで、クリスマスプレゼントを交換しようね。」

「うん。私、今回は結構良い感じのクリスマスプレゼントを選んだんだよね。」

「へぇ。じゃあ、楽しみだね。イルミネーション、綺麗だろうなぁ。」

今から見に行く綺麗であろうイルミネーションと、お互いに交換し合うプレゼントに期待を乗せて、足をイルミネーションへと運んだ。


「うっわ、リア充・・・」

「さくらさん、めっちゃやな顔しますやん。」

「だって、ムカつかね?」

なんて、巫山戯合いながら。イルミネーションへと視線を上に動かした。

「あぁ、綺麗だなぁ。」

「んね、凄く。」

「今日、来て良かったね。」

あぁ、綺麗だなぁ。


「おや?夢さん??まだ、今日は終わりませんよ〜。今から、プレゼント交換するんですから!!」

「そうですね〜、あ。あそこにベンチある。座ろ。」

「お前、さては天才だな??」

「正解である(笑)」

近くのベンチに三人で陣取った。


「はい!!回すよ〜。」

目を瞑ってプレゼントを回す。


「あ、私。これだ。」

真央の。

「あー、私は夢のなんだけど。うっわ、変なの当たったらどーしよ。」

「ちょ、さくらめっちゃ失礼じゃない!?」

「さくらさんのかぁ、絶対センス良さそ(笑)」

私はプレゼントをゆっくりと開けた。

・・・ネイル。
オシャレだなぁ。

「めっちゃ、可愛〜んだけど!!」

「ちょ、夢。あんた、センス何時磨いてきたの??」

それは、失礼すぎでは??

私のプレゼントであるレターセットとシャーペンとペン立てを持って、顔を驚かせるさくら。

「やば、さくらさんやば。え、香水来たんだけど!!え、オシャレかよ!!」

「やっば、流石。」

「このブランド、私のオススメ。」

さくら、やっぱりオシャレだなぁ。
「あ、あのね。私、二人にプレゼント。じゃーん!!」
私はマイバックから二つの袋を取り出した。

「なんと!三人お揃いのティーカップです!!」
「わっ、可愛い。」
「お前マジ好きだわ。」
「やっ!!嬉しっ❤」

夜空とクリスマスを催した可愛いオシャレなティーカップ。
お互い、顔に幸せで緩む。

「ちょ!!横に、イケメンいる!!」
さくらの声で私達はいっせいに横を見た。
「本当だ。」
「ちょ、会話。変えよ!!」
会話帰るて、どゆこと?(笑)
「えっとぉ、みんなぁ好きなドリンク、なにぃ?」
「んっ・・・えっとぉ、バナナオレかなぁ。」
さくらの出す甘い声に合わせる。
「私はぁ、ココアかなぁ・・・さくらちゃんはぁなにぃ?」
ココアよく飲んでるもんね。
「私はァ・・・」

私と真央は息を飲んだ。

「男かなっ★」
「「ぶっ!!」」

いきなり地声で巫山戯るもんだから私と真央は大笑い。
あぁ、幸せだなぁ。

「きゃぁぁぁぁぁあああ!!」

あぁ、終りの鐘がなった。



「きゃぁぁぁぁぁあああ!!」

悲鳴、悲鳴。
当たり前だ、だって。
目の前で、





化け物が人を殺してる。

見覚えがある、あんな感じの化け物。
でも、どうして?
私、平和な世界を望んだよ?

どうして?


「何!?何が、起こってるの?」

「分からない。」

二人には、見えらないらしい。

でも、私には、見える。










あ、知ってる。私、知ってる。




















呪術廻戦だ。
この世界、呪術廻戦だ。
呪霊が、私達を。襲ってるんだ。

間違うはずがない。

だって、私。桜が私には見せてきたもん。推しだって。だから、

間違うはずがない。



呪霊は、人襲って殺す。
その事実にただただ恐怖を覚えた。



「夢!?」

「何して・・・!!」

二人に、呪霊が近づく。
危ない!!



私は咄嗟に二人を押し、自身を身代わりにした。


「何、してんの!?」

「早く、逃げるよ!!」

逃げたら、二人が危ない。私が、二人を生かさなきゃ。

ダメ、逃げちゃ、ダメ。


「大丈夫!!私、大丈夫だから!!二人は早く新宿から遠く、出来るだけ遠く離れて!!私は、絶対!!死なないから!!」


二度目の死なんか、迎えてたまるか。
友達の死なんて、見てたまるか。


「さっさと走れ!!!!」



私を置いて。
ちゃんと、生きて。


「あぁ、やば。無理かもしれない。」

当たり前。人外に人が勝てる訳が無い。
でも、私には。たったひとつの希望があった。
だって、私。

「見えてる。」

ハッキリと、怖いくらいに見えるんだ。
もしかしたら、

でも。私も彼女来世の私そんな記憶はない。
祓い方なんて、分からない。

それでも、生きるにはこれしかないんだ。


「Mtmpg」

何、言ってるんだろう。分からないなぁ。
いや、当たり前に決まってんだろ。

「私を、殺してみろ!!」

私はただ、我武者羅に走る。だってそれしかないだから。
後ろで相手も来てる気配がある。


「はぁっ、はぁっ・・・。」

これでも陸上部で中距離走を走ってる。止まって、泣くもの、止まって、諦めるのも私のプライドは許さない。
痛いと泣き叫ぶ足を、痛いと泣き叫ぶ肺を無視して、私は走り続ける。


「っ・・・!!」

あぁ、転んじゃった。
痛いなぁ。


まだ、死にたく、ないよ。








「死にたくないっ!!まだ、死にたくない!!私、まだ、生きてたいよぉ。まだ、私。生きる!!!!」

立ち上がった。

分からない。それでも、体が動くんだ。



「因子操術・桜。」

聞いたこともない。私も、彼女も記憶にある筈なんてない、不思議な呪文を。私は口にし、


手を組んだ。


すると、目の前の呪霊は。
桜が舞うように血を撒き散らし、死にゆく呪霊。

私、祓ったの?祓えるの?



あのクソ神様、転生先。間違えたな。




んーや、もしかしたら。故意的だったのかも、しれないなぁ。


それでも、私は。


今。




「生きている!!私は、伊神夢は!!生きている!!!!」



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