ごちゃ倉庫

09/05

◎無題


2012-1-9 16:41

ボクと結婚してお嫁さんになってよ!



 思えば。

…始めからヤツはおかしかった。
パーフェクトなはずの人間なのに。


先輩の紹介で紹介されたヤツは、俺より二歳も年下の男で。

家が大きな会社を持ち、長年続く華族の家元でもあり、政界のどんと繋がりもあると噂されている人間だった。

華族、とか家元とか。

平々凡々な俺からしたら、その名前だけでぶったまげるほどだ。

 頭もきれるらしく、将来はほぼ約束されている、大物。

そんなヤツは、顔も気持ち悪いほど整っていて、俺の周りでもよく噂にのぼっていた。人間って不公平だな…と思った。

実際、会うまでは。


「いますぐボクと結婚して、お嫁さんになって欲しいんだ」


…はい?

ガッチリ握られた手に、何かを期待するような、熱すぎる視線。

お互いに名前を言い終わった後の突然のヤツの行動に、目をパチパチと見開く。

数秒の間。
先にうごいたのは、ヤツだった。


「だから…ね…、僕と結婚して、お嫁さんになって欲しいんだよ」
「俺、男、ですけど…」

しかもわりと身長高いし筋肉だってある。

どこをどうみても女には見えないはずなんだけど…


「君が男だなんて、百も承知だよ…」
「へ?」
「こんな色っぽい腰やお尻…ものすごく僕好みだから…ね…」


男はニコニコと笑いながら、俺の腰を支え、尻に手を回す。

ぞわり、といやな汗が伝う。

俺…まさか狙われてる…

焦る俺をよそに、そいつはニコニコと表情を変えず


「僕と結婚してよ…」

とのたまった。

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