いつかあなたをうしなうとき、どうか上手に手をはなしてほしい
そのときはいつかくる、忍びよる老いのように、ひそやかに
未来が視えているの、とあなたはいう
みえてなどいないよ、けれど、もう、どうしようもないほどわかっている
それは自分が年をとってしまったせいなのか
それとも、うまれつきのさかしらな頭のせいなのか
ねえあなた
せめて結末がやさしいものであればいいとおもう
わたしたちの積み上げてきたものが、たとえかけてしまったとして
すべて崩れ落ちてしまわないように
ささやかなものであればいいとおもう
ねえあなた
わたしのいない世界で生きるあなたを
上手に言祝いであげられるかしら
どうか幸せになって
どうか幸せにならないで
しとしととおちていく涙が渇くその前に
記憶の波にのって消えてしまわないで