綱海と電話と誕生日
※会話のみ
※無印1期軸
「もしもし」
『凪沙〜っ! もう十時だぜ? 今日が何の日か忘れたのか?』
「え? ……なんだっけ」
『お前嘘だろ!?』
「冗談だよ……今まさに掛けようとしてたらそっちから電話来てビビったわ」
『んだよー! こっちがビビったっつの!』
「ハイハイ、誕生日おめでと」
『おうよ! あんがとな! いやーっそれにしても時が立つのは本当に早ぇなあ』
「まったくだわ。条介くんなんてもう受験生だし」
『やめろ〜! 現実を思い出させんな!』
「昔はさぁ、学校なんて早く終わらせてさっさと大人になりたいと思ってたんだけどさぁ……」
『お前らしーなぁ』
「でも最近は……なんかわりとそうでもないなーって気付いて」
『へぇ、良かったじゃねーか』
「なんで?」
『だって今がすげー楽しいからそう思うんじゃねーの?』
「……そうかな」
『そうだろ』
「そっかぁ……」
『あーっ俺も卒業したくねぇな〜今のダチと離れんのも寂しいしよ〜』
「あ、条介くんでもそういう風に思うんだ」
『どういう意味だよそれぇ』
「ポジティブの権化みたいな人だから」
『アッハッハッハ! 誰だって別れんのは寂しいだろ〜! つってもま、一生会えなくなるわけじゃねーし、お前とだって離れててもこうして話してるし、高校でもまた色んなヤツと出会えんだけどな!』
「そうだね」
『そういや最近お前と会ってねぇな〜。どうだ、たまにはコッチ来いよ』
「そっちもね」
『やっぱし遠いよな〜沖縄と東京は』
「そうホイホイ会える距離ではないよね。誰かが移動代出してくれりゃいいけど」
『それかお前がコッチに来る用事ができりゃあな〜』
「どんな用事だよそれ」
『んー……例えば、仲間を探し求めて三千里! とかよぉ』
「RPGかよ」
『続々とパーティー増やしてよ、そんでもって敵に挑んで地球救う、っと』
「はいはい勇者ジョースケなら地球でも火星でも救えますよ」
『で、敵って何なんだ? 宇宙人とか?』
「いや知らねーよ」
『アッハッハッハ!! ま、そのうち会おうや!』
「そうだね。条介くん会うたびに背ェ伸びてるから次会うの怖いわ」
『かがんでやろーか?』
「そうじゃなくて月日の流れが」
『お前だって会うたびに……っつーか電話する度にそこそこ変わってんぞ』
「そこまでメキメキ変化してないでしょ。つーか電話でわかるの? 何が? どこが?」
『こう……上手く言えねーけどよ。前よりなんかこう、楽しそうっつーか』
「……そう?」
『とくにここ一年だなぁ。良いダチができたんだろ』
「……さあてね、どうかな」
『前に言ってたサッカー部か?』
「……」
『図星だろ。やっぱりな。お前のことならお見通しよ』
「……」
『そいつら、スゲーいい奴らなんだろうなぁ。凪沙にそこまで影響与えるようなおもしれー奴らなら、俺も会ってみてーなぁ』
「……」
『……凪沙? 聞いてっか? まさか寝落ちたか?』
「……はいはい、聞いてるよ」
『おお、そっか。ま、でもそろそろ遅いし切るかぁ』
「そうだね。じゃ、またね」
『おう。おやすみ、凪沙』
「ん、おやすみ」
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