逆転

くるり、反転した視界に思わずぱちぱちと目を白黒させた。
確かさっきまでここに寝転んでいたのはじみにひょんで、…あれ、なんで僕はじみにひょんに押し倒されているんだろう?

「じみにひょ、……ちょ、っとまって、ちが、ちがいますッ」
「何が違うの?」
「ぁ、え…?だって、ひょんがこっちじゃ、」

困惑する僕を他所に、じみにひょんはふは、と小さく笑った。
そしてちゅうと吸い付くようなキスを一つしたかと思うと、ひょんは違うよと言いながら僕の頬をするりと撫でた。

「違うよぐぎ」
「な、にが、」
「気持ちよくなるのは俺じゃなくて、ぐぎの方ってこと」
「は、……ッぁ、ちょ、…っん、゛ん、?!」

いつの間にか服をたくし上げられ、晒された胸の先端をきゅっと抓まれた。
それだけでびくりと跳ねる僕の身体。じみにひょんは愛おしいものを見つめるように、じっと僕を見つめながら言う。

「ほらね、ぐぎはこんなに敏感なんだよ?だから、抱かれるのは俺じゃなくてぐぎだよ」
「ふ、ぅ……っち、が、…ぁ、あ、〜〜、!」

ぺろりと耳を舐め、低い声で誘惑するように囁かれる。たったそれだけ、それだけの事なのに腰がずくりと重くなって変な気分になる。
僕っていつからこんなに敏感になったんだろう。
胸を撫でられ、びくりと震える体。
こんなはずじゃなかったのに。今、気持ちよくなるのはじみにひょんのはずだったのに。
ぐっと唇を噛みしめると、それを柔く解くようにじみにひょんの唇が優しく重ねられる。はむはむと啄むように噛まれれば、小さく声が漏れてしまう。

「ん、ふ、…ぅ、う、ん、……ッ、〜、」

ふるり、震える睫毛。薄く目を開けると、そこにはにやりと笑うじみにひょんの顔。
それはまるで、”お前が俺を気持ちよくするなんてまだ早いよ”と言っているような不敵な笑みだった。