………
……
「あ…あれ、いっいてて」
痛む身体で起き上がれば、ぼたんに抱きしめられて悲鳴をあげる。
「ぼっぼたんねーねー!?どっどうしたの!!」
「良かったぁ…紅葉ちゃんも幽助も生きてて!!」
ガバッと抱きついた腕をはずして、自分の腕で身体をさする。
身体のあちこちが筋肉痛みたいに痛むものの、他は特に異常も無い。
「いっ生きてる……?あっ――それなら蔵馬は!?」
「あっそれならよ」
幽助の指さす方角を振り返ろうと慌てて身体を動かしたが、よろめいた私に
後ろから抱きとめるように受け止めた大きな手に小さく悲鳴をあげる。
おずおず振り返ると蔵馬が立っていた。
「ありがとう…紅葉」
「くっ蔵馬さん!?いっ生きてたのっあっでも、お母さんは…」
短時間で色んな事が起こりすぎてパニックになる私を落ち着かせるように
肩に手を置いた蔵馬は、小さな私に目線を合わせるようにしゃがむと頷いた。
「2人のおかげで母さんは助かった」
思い詰めたような様子が消え、穏やかな表情になった彼に思わず涙がこみあげそうになり
恥ずかしくて慌てて頷いた。
「よかった。蔵馬さんもお母さんも生きててっ」
涙声にならないようにゆっくり呟いた私をしってか知らずか、蔵馬は強いくらに抱きしめて
私の肩に顔をうずめて、礼をのべた。
「ありがとう……紅葉ほんとにありがとう」
後ろで俺もいるんだけどよーと呟く幽助の声も遠く聞こえる。
ドキドキする心臓はきっと助かって良かったからだと思うことにした。
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彷徨いアリス