早くもモタモタしていた幽助に幻海がキレながら
くわえていたタバコを投げつけた。
「そんなに試合みたいっつーなら…いっちょやってやろうじゃねぇか」
ジャケットを脱いだ自信たっぷりな幽助と視線があう。
私が心配げな顔していたのが分かったのか
安心させるようにいつもの勝ち気な笑みを浮かべると
牙野に続いて暗闇に消えていった。
「あの野郎…いつのまにか妙なマスクを被ってやがる!!」
桑原の叫びに暗闇の中でよく見えるなと思いつつ
マスク?と疑問符を浮かべた。
口につけるやつと桑原に尋ねると顔を覆っていると帰ってきたので
ああ、イタリアの仮面舞踏会でつけるようなヴェネチアンマスクかなと思ったが
あの無骨そうな牙野がそんなオシャレで優雅なものをつけているのを想像したら笑える。
笑い出しそうな私に桑原は真剣な顔だったので
そのマスクは強そうかとたずねたらうなずいた。
「まるで鉄の仮面みたいなマスクだぜ」
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彷徨いアリス