「失敗だと!?ッばかな…オレの念は完璧だったはずだァ!!」

小さくなっても高圧的な態度を崩さない乱童。

「今の呪文は相手の聴覚を通し、脳細胞から全身に念波を送り込む術で
極めて無防備な相手にしか通用せん!!」

「そうか…それなら…」

「「耳を塞いでるだけで呪いをふせげる」んだよ!!」

幻海の言葉と重なるように、結論に至った。

「しっ…しかし…やつはそんなことを知らんはずだ!!」

確かにそこは疑問だった。
初対面だし知識もない幽助なら分からないはず。

その時、当の本人が痛みに呻きながらもゆっくりと起き上がった。
しきりに耳をさわって気にしている。

「よかった!!幽すけ…「さっきから耳がよく聞こえねぇぞ」――え」

こちらの言葉を聞こえていないかのようにさえぎる姿に
本当に声が届いていないんだろうと唖然とする。

まさか殴られすぎて聴覚がやられた……?そんな心配をしていると
耳から何かをひっぱりだした少年がゲッと声をあげる。

「池の藻がこんなに…聞こえねぇはずだ」

それを確認してホッとする。――よかった。身体に異常でてなくて。
そして次の瞬間、さっきの答えがわかった。

「聞こえていない状態だったから、乱童の呪いを防げたのか」

幻海もその通りだとうなずき、補足するようにつけくわえる。

「他人の技を盗むことのみに執着し、技の本質をつかめなかったお前の負けじゃ!!」

「ふざけるなぁ!!呪文をとけばすぐ元通りに――」

息巻く乱童の前にふらふらの幽助が立ち塞がる。

「のんびりまってるほど、俺がお人好しにみえるか?」

ニヤッとイタズラっ子の笑みをうかべ、そのまま倒れ込むようにし乱童にエルボードロップをかました。
断末魔のような叫びをあげる乱童。横に転がる満身創痍の幽助。

「――勝った」

心配しすぎて涙をためていた頬をツーッと一筋感涙が伝う。
これで終わったんだと想うとホッとして泣きながら草地につっぷした。
私は縛られたままなので、ぼたんが幽助に駆け寄る。

「よくがんばったね!!」

「どうだ婆さん。――勝ったぜ」

老婆は静かにフィールドを見渡し、納得し勝利の宣言をする。

「奥義継承者は…浦飯幽助に決定!!」

その後、乱童は小型のままで金庫に入れて保管するとぼたんが持っていった。
桑原のケガも玄海が心霊医術である程度まで治療させたのちに
ボロボロの幽助につれられて、帰っていった。

肝心の私はと言うと……。

「うわー、おばあちゃん!!勝手に動いてごめんなさい!!
――おろしてぇ〜」

その日の夜がくるまで、庭の木に縛られたまま逆さづりにされたのはまた別の機会に話そう。


第二章......................................終わり
継承者編終わりました!!
原作沿いだとアニメを確認しながら作業しているので時間かかりますね。
その分、オリジナルだと妄想だけですぐかけるんで
次回は原作沿いの真面目な感じとはちがってオリジナルのギャグや甘い話をはさんで
四聖獣編にいきたいと想います。
ここまで見て下さり感謝致します。

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彷徨いアリス