あの風圧の中を泳ぐようにナイフが獄寺に飛んでいく。
1度目は教室に飛び込んでなんとかよけたが、2度目は彼の頬をかすめた。
唖然とする獄寺とモニター越しの私達。
ベルが風にナイフをのせるだけだと見せつけるように笑う。
一同でどよめきがあがった。
「気流の流れを読むなんてそんなこと…」
ツナの言葉に、私も
動揺の声をあげた。
しかしシャマルが苦々しく呟く。
「不利だと思われる状況を逆に利用して…こんな人間離れしたことをやってのけちまうんだ。
認めざるおえないな……やつは本物の天才だ」
「てん…さい?――そんな」
獄寺が危ない!?どうか、無理しないでと祈るような気持ちで
モニター越しに見つめるしか出来ない自分が悔しかった。
ナイフがどんどん飛んでいく。
これじゃあ攻撃するタイミングがつかめない!?
モニター越しの獄寺も
焦った様子で、ここは一旦引くことにしたようだ。
ダイナマイトの爆発と同時に相手と私達の視界から消えた。
次に彼を
視認できた時は教室で、安全のために壁を背にしていた。
よかったと
安堵するも、またナイフがどこからか飛んできた。
しかも彼の肩をかすめる。ざわめきがあがった。
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彷徨いアリス