市場を青年と少女は見て歩く。周りも兄妹なのかしらと
チャオと陽気に挨拶やにこやかな笑顔を返してくる。

慣れないフレンドリーさに気後れしつつ、はにかんで手をふる。
その様子を楽しそうにニコニコと眺めていた横でディーノがふと
何か食べたいのはあるかと聞いてきた。

「食べたいのですか……私あまりイタリア料理に詳しくなくて
ピザとかパスタくらいしか知らないです」

せっかく本場にきたので日本でなかなか食べれないような
現地のイタリア料理が食べてみたいと告げると
青年も任しておけと親指をたてた。

市場は昼過ぎだが、暑さにも負けず人々の活気に満ちていた。
新鮮な野菜、果物のコーナーを通り抜けると美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。
匂いの後、すぐにポツポツとストリートフードが並び始めたエリアにさしかかった。

どれも美味しそうで悩むし、悩んでいる私の横で
あれもこれも美味しいとディーノがたたみかけるので
余計に決めかねてしまい申し訳なくなる。



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彷徨いアリス