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乙女とマスターがクズについて話すだけの発掘ネタ
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「心底腹立つけどもサーヴァントとしての能力は正直非の打ち所がないよね」
「そうね、仮にも冠位だからね」
「夢魔だからか何なのか知らんけど円卓に劣らず顔は良いし、魔術師の癖に何故か筋力B」
「そうね」
「声は文句なし最高峰イケボ」
「癪だけどそこは異論なく同意するわ」
「物腰柔らかで割と面倒見も良くて茶目っ気多すぎるけど賢くて物識りで千里眼持ちで」
「最後のは余計なオプションだけど」
「………冷静に考えても超絶高スペック優良物件野郎な筈なんだけど、ときめきが欠片も起きないのは何でだろうね?」
「リツカ」
「うん?」
「強くて顔と身体と声と中身の優れた男性っていう条件なら私はベディヴィエールを推すわ」
「………それだわ」
「もしくは異世界のアルトリア」
「それだっ…!」
「まだ疑問は解消されない?」
「いや、寧ろ言うほど優良物件でもない気がしてきた」
「それは良かった」
「ねぇマイロード、愛しい乙女。前半はいい感じだったのになんか後半私の扱い酷くないかい?」
「「事実」」
「酷いなぁ…」
「超献身一途執事系騎士とド本命白馬の王子様に勝てるわけないじゃん」
「彼等の誠実を億分の一でも取り入れたらましになるんじゃない非人間」
「ふーんだ、愛しの乙女がアルトリアとベディヴィエール卿贔屓なのは昔からだから今更気にしないさ。ふーんだ!」
「何あれ」
「拗ねるって感情を演じてみたいだけだから気にしなくていいわ」
「はは、流石愛しの乙女。お見通しというわけだ」
「非人間が拗ねるなんて器用な真似できる筈ないでしょう」
「なるほど、御尤も」
「でもさぁ、非人間主張する割にフィーネへの執着は脅威だよね冠位魔術師さんよ。千年超えのストーカーって最早怨念だよ?」
「はは、それはそうさマイロード」
「…何でドヤるのか理解できないよマスターは」
「唯一さ。あの時、あの塔に縛り付けられた時の乙女の表情。この半夢魔で非人間の私が、見惚れて抵抗を忘れたのはね」
「………どんな顔したのフィーネ」
「さぁ。きっとこの世の全ての煩わしさから解放されたこの上なく晴れやかな顔だったと思うけど」
「そう!あの恍惚とした、蕩けるほどの歓喜を湛えたあの笑顔!!世界の果ての楽園の風景さえあの時の乙女の美しさには敵わないね!」
「…分かっちゃいたけどとんでもないド性癖拗らせ野郎だなぁ、フィーネ御愁傷様…」
「ありがとうリツカ。それで、何が優良物件だって?」
「勘違いでしたすみません」
2018/08/19
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