小屋

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アズミモ(完)
大体アズミモの書きたいこと詰めたネタ。ちゃんと話としておこせよって感じだけども会話文が楽すぎてまともな物書きに戻れない
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「ミモザはさぁ、卒業したらどうすんの?オレ達と一緒に珊瑚の海に来る?」
「はは、海は楽しいよねぇ。でも僕陸のグルメなしじゃ生きられない体質だからずっとは無理だな」
「では食事の度に陸に上がれば良いでしょう。僕とフロイドが作って差し上げますよ」
「まぁジェイドとフロイドのご飯は魅力的だけどさ、ご飯の度に往復するの大変でしょ」
「良いじゃありませんか、陸と海を行き来して僕達と商売をするのも一興でしょう?学生時代の付き合いに留めておくには貴女の能力は勿体ないですからね」
「アズールまで。はは、とっても嬉しいお誘いだけど、現実ちょっと厳しいかな」
「何故ですか?」
「僕はお嬢だからね」
「あ〜、親が厳しいとかそういう感じ?でもここに入学させてくれてる時点で理解ある親じゃん」
「そうですね。ずっと深海で生活となると難しいでしょうが、陸と行き来であればご理解下さるのでは?」
「いや、じゃなくて。多分僕卒業したらそのまま結婚するから」
「「「…は?」」」
「ここで過ごすの許されてるのは多分最後のワガママだからじゃないかな?良い親かは知らないけど悪い親でもないからね」
「けっけけ結婚とはどういう意味です!?」
「あれ、初耳?」
「聞いてねぇし。何それ、ミモザそんな相手いたっけ?」
「…もしや、御実家の為の政略結婚といったところでしょうか?」
「正解。相手は僕もまだ知らないけど、多分どこかしらの貿易商なり事業家なり有益な相手に嫁ぐんじゃないかな。実家の跡取りは兄がいるし」
「あ、貴女はそれでいいんですかミモザ!?」
「良くはない。けどまぁ育ててもらった恩もあるし、家族の縁切ってまで逃げたいかといえばそこまででもないから諦めてる」
「っ…」
「…相手は未だ、とのことでしたが、候補などもいらっしゃないのですか?」
「いると思うよ、ただ僕は聞かないことにしてる。どうせ嫌でも知ることになるし、モラトリアムくらいは楽しく過ごしたい」
「じゃあ、オレ達がその候補全員絞めるってのはどぉ?」
「うちとアズールの商売がやりづらくなるからダメ」
「………」
「…うーん、別に暗くなってほしい訳じゃないから黙らないでよアズール。小さい時から分かり切ってたことだし、別に僕もそこまで悲観してないからさ」
「…いえ、寧ろ早めに知れて幸運だったと考えていたところですが?」
「は?」
「あと一年以上の猶予がある、それだけあればいくらでも手は打てます。貴女が悲観していないというのであれば尚都合が良い、それはつまり父君がお決めになった相手に嫁ぐことに異存はないということですから」
「…そう、だけど?」
「結構。ではジェイド、フロイド」
「えぇ、入念に作戦を練りましょうか」
「あは、面白くなりそぉ。やっぱミモザといると退屈しなくて済むねぇ?」
「……悲観してないとは言ったけど、もう少し同情くらいしてくれるものだと思ってたよ?露骨に面白がってくれちゃって」
「「「同情?」」」
「あーはいはい君達には不要な単語でしたね。…ちょっとくらい悲しんでくれても良いのにさぁ」
「ふふ、悲しむ必要がないからですよミモザ」
「改めて言わないでよ空しいだろ。…で、その企みに僕は入れてくれないの?仲間外れは悲しいんだけど?」
「とんでもない。寧ろ貴女が主役ですとも、一番重要なヒロインですから」
「……程々に頼むよ」


アズールなら一瞬動揺するけど嘆かないでいかに自分がその婚約者の座に就くかを考え始めるよなって。ピュアだけどヴィランなのでこっち路線でお願いします。
ミモザは賢いけどアズールが自分と結婚したい発想がないので、精々婚約ぶち壊すくらいの企みだと思ってる。

学生時代に両片想い〜恋人でちょっとしんみりしながら卒業した数日後に婚約者として堂々と現れるアズールに目を丸くした後爆笑するハッピーエンドです。

2020/06/16

twst