小屋

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ポンコツ猫とガチギレ王さまと巻き込まれ嵐ちゃん。
お察しの通り溜まった書きかけネタの整理です。

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「恋がしたい」
「は?」
「……マリちゃん、今、何て言ったのかしら」
「ん?恋したい?今やってるドラマあるでしょ、学生のうちにあぁいう全力で恋してる感味わいたいよねぇ」
「そうね、あのドラマとっても素敵よね。…でもマリちゃんなら恋の相手は間に合ってるわよね?」
「誰?」
「…そこですごい顔して固まってる哀れな男が見えないかしら」
「レオさん」
「…貴女の愛しい王さまよね?」
「うん。?」
「そんなに鈍い子じゃないわよねマリちゃん!?貴女、恋人を目の前にして恋したいって宣ったのよ意味分かるわよね!?」
「恋人?レオさんが?私の?まさか」
「………レオちゃん、どういうこと」
「…オレは怒ればいいのか釈明すればいいのか、今めちゃくちゃ悩んでいる。ので、とりあえず腹いせにタマをいじめます」
「ぐぇっ…!ま、ちょ、レオさん絞まる絞まる首がいだい…」
「…アタシ言ったわよね?マリちゃんこんなだから、伝わってるだろうーで怠けるとすぐに腕から抜け出すわよって。
そのまま悪気なくアタシたちの預かり知らぬところでどこぞの馬の骨のものになって、悪気なくその馬の骨をアタシたちに紹介してくるわよって、言ったわよね?」
「うん聞いた!聞いたから、なぁマリー、オレはお前に言ったよな?卒業したら追いかけてくれって、オレのものになりにきてって、言ったよな??」
「聞きましたね」
「で?なんて答えたっけ?」
「貴方のものじゃなかった記憶がありません」
「んで??何だっけ?恋がしたい?オレ以外と?ははっ、ふざけんなよ尻軽」
「HEY嵐ちゃん、通訳。なんでレオさんとても怒る」
「とても怒るに足る発言をしたからよ、お馬鹿さん」
「えぇ…」
「はぁ…ねぇマリちゃん、貴女らしくないわ。いつもはもっと察しが良いのに、どうしてこの件ではいっっつもお馬鹿さんになっちゃうのかしら」
「そう言われましても」
「…ちなみに、レオちゃんがさっき言った言葉をどう解釈してあの返事に至ったのかしら?」
「『仕立屋としてこれからもよく仕えるように』」
「そういう王から臣下への言葉じゃないのよお馬鹿!!」
「ねぇナルこれオレが悪いの?違うよな?こいつがバカで尻軽なせいだよな??」
「レオさんさっきから罵倒が過ぎません?」
「流石のアタシもレオちゃんの味方したくなってくるわよ!!」
「ええー…だって、レオさんじゃ恋人無理じゃないですか」
「は?」
「レオさんからドス声出るのシンプルに怖いな。いやだって、レオさんですよ?」
「オレだから何」
「いやだから怖…。…だから、海外にいて基本音信不通で重度のシスコンで音楽が恋人でセナが一番でKnightsが宝物のレオさんですよ、嵐ちゃん」
「矛先にアタシを巻き込んだわね。…マリちゃんの言いたいことは分からなくもないのよ?でも、マリちゃんはそんなレオちゃんが好きなんじゃない」
「好きだけど恋人は無理、です」
「………」
「…マリちゃーん、そろそろやめた方がいいわよぉ。レオちゃんの目据わってる」
「レオさん、私だって一応女子ですよ。普通に恋人らしいことしてドキドキしたいじゃないですか」
「すればいいじゃん、オレと」
「メールも電話も繋がらない貴方と?デートそっちのけで作曲するだろう貴方と?」
「そのオレが好きなんだろ」
「はい、大好きですよ。愛してます。だから貴方が恋人じゃ両立しないんです、貴方を愛する私と、普通の恋人のようなやり取りをしたい私は」
「……んん?」
「……あー、分かった。複雑な乙女心は理解できたけど、マリちゃん。それってどうあがいてもレオちゃんが可哀想よ…?」
「分からん!ナル、解説!」
「…普通の恋人が出来ないそのままのレオちゃんが好きだから、普通の恋人がしたいマリちゃんに合わせて振る舞いを変えられるのは嫌だってことよね」
「うん、でも普通の恋人がしたいの」
「…その結果がレオちゃん以外の恋人が欲しいってことになるのね。経緯としては」
「そういうことだね」
「…だそうよレオちゃん、感想は?」
「はは、オレとしたことが甘やかしすぎたみたい!反省反省」
「それで?」
「首輪つけて監禁してでも邪魔してやる…☆」
「……そんなとこばっかり似てるのよねぇ、うちのツートップは」


この後せないずに叱られて素直に諦めるタマ(レオさんよりせないずの言うこと聞くやつ)
ポンコツすぎるかなーとも思ったけど過去の色々とファン愛と忠誠心諸々拗らせてレオくんに関してはポンコツでいいかなって。思いました。


2021/01/10

あんスタ