面倒臭い男


「…宮地」
「あ?」
「また増えたな」
「…うるせぇ」
「そろそろ溢れるぞ」
「いーんだよ別に、あいつうちには来ねぇから」
「ぬいぐるみにアクセサリーに小物類諸々…いい加減渡したらどうだ」
「うっせぇ」
「恋人なのになんでプレゼントも渡せないんだお前。その癖次々買うからこうなるんだろ」
「…どんな顔して渡せってんだよ」
「普通で良いだろ。茉莉のことだからそれは喜ぶと思うけどな」
「柄じゃねえだろ…!あと絶対ぇ一年共に伝わるし腹立たしくニヤニヤしやがるに決まってる…くっそ高尾轢く」
「…お前、本当に損な性分だな」
「分かってんならもう黙ってろ…。いいんだよどうせ何時でも渡せんだから、何時か渡せれば」
「茉莉に愛想尽かされない限りな」
「……………」
「…お前って強気の割にそこの自己認識はちゃんとしてるよなぁ」


20131021


リスの冬籠もりのように渡せないプレゼントが貯まっていく男。
傍若無人だけど愛想尽かされる自覚はあるしそれが何より怖い宮地さん可愛いと思う。