どっきり仕掛けようぜ!


「皆さんこんばんは。本日も此の番組のお時間がやって参りました、憎いあんちくしょうにどっきり悪戯ー」
「「…………」」
「本日は昨日私が一週間掛けてフルコンしたデータを消した宮地氏をターゲットに番組を進めて参ります。お送りいたしますのは私仕掛け人こと藤宮と、」
「… 企画プランナー兼実況の高尾でっす☆」
「ディレクター兼解説の緑間なのだよ」
「うん、君たちのその異常なまでの察しの良さと悪乗りを信じてたよ」
「面白いことと茉莉さんの為なら高尾君一肌脱いじゃう!」
「俺が手を貸すからには中途半端は許さんのだよ」
「良い友人を持って幸せだよ私は」
「で、内容決めてるんすか?」
「んにゃ、どれも度が過ぎるか決め手に欠けるものばっかりでねー。そこで君達の知恵を借りようと言う算段さ」
「まー茉莉さんなら宮地さん脅かすなんて余裕なんすけど、悪戯で留めるにはちとハードになるしなぁ」
「確かにな。蔑んだ目で一言別れると言えば話は早いが…」
「宮地さんの精神ダメージと終わった後の俺らへの怨念が凄そうだし却下だな」
「下手をすれば一生根に持たれかねんのだよ」
「お茶目な悪戯で済むレベルで先輩に仕返しできるような案が思いつかなくてねぇ…」
「うーん嫌いは洒落になんねぇし…   お、」
「ん?」
「…そーだ茉莉さん、逆やってみません?」
「逆って」
「…成程な、確かに面白いものは見れそうなのだよ」
「これなら準備もいらねーし効果も抜群!よっしゃ部活中実行で行きましょう」
「うーん…それ普通私の方が罰ゲーム的なそれじゃないかい。別に恥ずかしくもないから良いけど」
「いーのいーの、絶対面白いっすから!」





「おいタオル」
「……」
「…?んだよ、喉でも痛ぇの?」
「(ふるふる)」
「んじゃ喋れよ。お前が大人しいとか怖」
「好きです」
「ぇ…     …は?」
「先輩好きです」
「…  っ!!?は、ちょ、何馬鹿言って」
「好き」
「止めろ!何言ってんだ部活中に轢くぞ!!」
「宮地先輩好き」
「だぁあああっ何の病気だてめぇ!!?」
「大好き」
「やめろってんだろぉぉおおおっ!!!!??」

「wwwwwwwwwwwww」
「計算通りなのだよ」
「…お前等の仕業かよあれ。高尾息しろ、死ぬぞ」
「無www理wwwひぃwwwww」
「どういう遊びだ今度は」
「藤宮先輩の宮地先輩に対する発言を限定しただけです」
「あー…まぁシンプルかつ効果抜群だな」
「今にも爆発しそうだからな宮地の奴」
「何を言っても返ってくるのはあれですから。普段全く言わないそうなので免疫も無いようで」
「言ってる茉莉は平然としてんのにな…」
「言われている宮地だけが恥ずかしさで死にそうだな」
「お、口塞ぎに掛かったぞ」
「まぁ喋らせなければいいだけの話だからな」
「ふん、勿論その程度は想定内です。対策は抜かりません」
「対策って…あ。 …おい宮地完全に爆発したぞ」
「wwwwwwwwwwwwwwww」
「…何したんだ茉莉の奴」
「リップ音付きでキスしただけです」
「あー、うん、ホントお前等のやることってえげつねぇよな宮地に対して」
「あ、勢い余って頭ぶつけたぞあいつ」
「もwwwww駄目wwwwwwww死ぬっwwwwwww」
「…高尾と宮地死ぬ前に止めたがいいんじゃね」



「あー疲れた」
「お疲れ様です」
「あれ、高尾君は?」
「更衣室で死んでるのだよ」
「あぁ腹筋酷使してたもんねぇ。にしても今日で一生分の告白した気がするわー、途中でゲシュタルト崩壊してたもん」
「宮地先輩はどうしました?」
「終わるなり私と一切顔合わせずお帰りになられましたが」
「そうですか、明日が楽しみです」
「いやーあんなに効果あるとはねぇ。暫くこのねたで揶揄えそうだよ。ありがとね緑間君」
「いえ」
「此の後時間あるかい?お礼にお姉さんがマジバご馳走して差し上げたいんだがね」
「構いませんが、高尾がもうしばらく掛かるかと」
「…大分ツボに入ったんだねぇ」
「あと五分で復活しなければ踏んできます」
「おぉ程々にね。…いやー、成功した後は清々しいもんだ」


20140322


翌日以降暫くゲー廃の顔をまともにみれない後遺症が続きました。そして高尾君はその度腹筋が死にました。