兄弟の話だったもの


「茉莉さんって兄弟います?」
「ん?どした急に」
「いや宮地兄弟の激しい喧嘩を目撃して、俺らは妹ちゃんで良かったねって真ちゃんと言ってたんすけど」
「俺は宮地先輩方の口の汚さに同意しただけなのだよ、聞いている方が落ち着かん」
「あー、うん、まぁあの放送禁止用語連発は男同士とかいう問題じゃないけど」
「やっぱそれぞれの特徴でますよねー兄弟関係って。で、そういや茉莉さんってどうなのかなと思って。どうなんすか?」
「んー?そうだね、兄と弟がいるかな」
「初耳!!!え、ていうか予想外に男系家族。それはまさか茉莉さんに劣らない超美形なんすか、そんなん超見たいんすけど」
「え、見る?弟ならすぐ見れるよ、私とは似てないけどイケメンだし」
「まじすか!!見る見る!!」
「ほいじゃ鏡持ってくるわ」
「……茉莉さんはそうやってすぐおちょくる!!」
「ははは、弟の片割れなら鏡無くてもちょっと右に首捻るだけで見れるよ」
「俺を巻き込まないでほしいのだよ」
「ほら、私なんて目じゃない美人っしょ?」
「確かにそうだけど!!下睫毛ばっさばさだけど!」
「殺すぞ」
「そうやって持ち上げてくれるのは嬉しいんスけどね?このはぐらかされてる感!」
「因みにお兄ちゃんたちは二卵性双生児ね、泰介と信介で似てるし」
「設定が雜すぎるのだよ…」
「その設定だと宮地兄弟は何処に入るんすか?」
「え?お隣さんとか?」
「まwwさかのwwww他人wwwwww」
「婿養子に入れば問題無かろう」
「そういう話じゃねぇよwww急なマジレス止めてwww」
「と、まぁおふざけはこの辺にしといて。確かにあの男同士の喧嘩は激しいけど、兄と妹ならではの面倒ってのもあると思うよ?高尾君だってもしかしたら妹ちゃんに兄貴近寄んなとか言われる日が来ちゃうかもしれないし、女の子は難しから」
「やめて泣いちゃう」
「君は大概妹愛してるな」
「寄るなシスコン」
「うるせぇ他人の事言えねぇ癖に。だって妹ちゃんめっちゃ可愛いですもん、生意気だけど可愛い。割と本気で貢いでもいいレベル」
「その愛には感服だけど…それもし妹ちゃんに彼氏出来たらどうするんだい?」
「俺より背高くて頭良くて包容力あってドルヲタじゃなかったら友人としての交際を考えてやってもいいですかね」
「わぁ…これは重症…」
「自分を基準にするあたり心底鬱陶しいな」
「これでも妥協してんだっつの。ホントは真ちゃんより頭良くてバスケ上手くて強い奴くらいにしてぇけどそんなんこの世に存在しねぇし」
「あっはっは、高尾君の中の緑間君の神っぷりがぱねぇ」
「不本意だが、それなら赤司がいるだろう。バスケは兎も角、成績であいつに勝てた試しはないのだよ。護身術も一通りどころでなく熟すしな、申し分ない」
「…あいつは俺より背が低いから対象外でーっす」
「何なのだよそのお前の赤司への態度は」
「真ちゃんが赤司だけ素直に誉めるから!!高尾ちゃんだって毎日頑張って相棒やってるのに!」
「下僕だから当然だ死ね」
「茉莉さん聞きました??」
「はは、労基にでも駆け込む?」
「相棒として正当な評価を得られるまで和成負けない!」
「…物好きめ」
「あ、今のデレ?デレだよな?」
「死ね」


20150625